テニスワンの「適切な硬さ」

ガット張りの適切な硬さは「勝ちやすいかどうか」で客観的に判断するのが最も合理的だと私どもは考えます。好きな打球感でも打球が失速していては元も子もありません。ガット張りを「プレイヤーの好み」で決めている限り、戦力アップにつながる「勝ちやすい状態」は手に入らないでしょう。

「適切な硬さ」を提案!

■女子のトッププロのラケット・フィッティング
先日、日本の女子ランキングトップ10位内のプレイヤーのラケット・フィッティングをやる機会がありました。
結果的には私どもの目から見て、それまで使っていたラケットで打ち出された打球より、私どもが用意したいくつかのラケットのほうが打球の伸びと勢いが増して、打っているときの身体バランスも良くなりました。
そのときに使ったラケットは全て面圧55で設定されており、ということは、私どもの使用張力は40ポンド以下なのですが、それで女子のトッププロでもOKということです。
ストリング・セッティングが適切かどうかを判断するには「振り抜いて押さえ込めるかどうか」が決め手で、硬く張って飛びを抑えようとすると打球のスッポ抜けと失速が生まれるだけです。
「振れば振るほど確実に入る状態」に仕上げられるかどうかがキーポイントなのです。
参照⇒ガットを硬く張って飛びを抑えるのは大損!
参照⇒テニスガットの硬さは振り抜けるかどうかで良否を判断する
私どもの使用張力をお知らせすると「そんなにゆるいのか!」と驚かれる方が多いのですが、50~60ポンドという昔の数字の記憶がまだ生き残っていたり、そんな数値がラケットのフレームに記載されていたりするせいだと思います。
ただ、推奨テンションに影響されて張力を決めてしまうと、硬くなりすぎて故障に直結する恐れがあるので十分ご注意ください。
参照⇒「推奨テンション」は推奨できない!
面圧55がとても汎用性の高い硬さだというのは、テニスワンのラケットドックでの10,000名以上のフィッティング実験の積み重ねの結果から得られたものです。⇒ラケットドックって何?

好みの硬さ?

残念ながら、プレイヤーの好みどおりの硬さに張り上げれば良い状態になるとは限りません。
というより、プレイヤーの好みに合わせることで適切な状態から外れていく事例のほうが現実的にはずっと多いようです。
なぜなら、プレイヤーの好みというのはほとんどの場合、「打ったときの感じ=打球感」がベースになっているからです。
そして、好きな打球感に仕上げられたラケットでプレーすることが【戦力アップ】につながれば良いのですが、実際のところはその逆になるケースが多いようです。それは、以下のような理由によるものです。

打球感のデメリット!?

飛んでくるボールとラケットがぶつかったときには、大まかに言うと【ボールの飛び】と【打球感の発生】という二つの現象が生まれます。
ボールとラケットの衝突で生まれたエネルギーは、この二つの現象で消費されるわけですが、この二つについては、どちらか一方が大きくなると、もう一方が小さくなるという相反する関係があります。
つまり、ボールの飛びが良いときは打球感の発生が少なく、ボールの飛びが悪いときは打球感の発生が大きいということです。
つまり、「しっかり打った」という感じがあまりしない時にボールが勢い良く飛んで、強い打球感を感じたときには、その分だけ打球の勢いは弱まるわけです。
野球やゴルフなどではよく言われますが、「打った感じがしなかった!」というときに打球が一番飛びます。

打球感=伝達ロス

ですから、つきつめれば、【打球感】というのは【伝達ロス】です。
スイングパワーの打球に伝わらなかった分が【打球感】としてプレイヤーに戻ってくるわけです。
なので、【好きな打ち味】になるように張り上げるのは「ちょっとおかしい!」ということになるのです。
好きな【打球感】=好きな【伝達ロス】なので、そうした基準でストリング・セッティングを決めている限り、勢いのあるショットにはなりにくいわけです。

自分の打球の勢いはわからない

打った感じの好き嫌いで張りを決めるのがあまり良くないというのであれば、何を基準にして決めれば良いのでしょう。
それはやはり【打球の勢い】そのものではないでしょうか。
テニスは勝敗を競うゲームなので、戦力がアップするかどうかがとても重要で、そのカギを握るのは【打球の勢い】だからです。
でも、打球の勢いが出やすいストリング・セッティングをプレイヤー自身が探し出すのは容易ではありません。
なぜなら、プレイヤー自身が自分の打球の勢いを感じ取るのは困難だからです。
⇒硬すぎる弊害と柔らかすぎる弊害の症例

【推奨テンション】が適切ではない

そしてさらに、その適切な範囲の硬さに張り上げるためにテニスワンが使用する張力は、ラケットメーカーが記載する【推奨テンション】の範囲より低いのが普通です。
メーカーが自ら表示する【推奨テンション】なのですが、一部を除いて、その数値範囲が適切ではないケースが多いのです。
(⇒「推奨テンションが適切ではない具体例」はこちら)
ですから、【推奨テンション】の値を参考にして張ったために「硬すぎる状態」になっている事例は後を絶ちません。
製品を提供しているメーカー自身が表示する数値なので、常識的には守る必要があると考えるのが普通です。
でも、それが原因でテニスエルボーになったという事例も数多く見受けられます。
【推奨テンション】の数値を鵜呑みにして、硬すぎる張り上がりになってしまうのも、結果の測定をせずに張力の指定だけで張り上げることの弊害の一つだと思われます。
適切なストリング・セッティングは戦力アップと故障防止の両面で効果があります。
テニスワンが推奨する硬さをぜひ一度体感してみてください。

知らないと損
ガットについての情報

ガット張りについての40件以上の記事が以下の4つのジャンルに分類されています。

Click!⇒ガット張りで損をする
ラケット選びには真剣に取り組んでも、ガット張りのことはイマイチよくわからないという方は少なくないようです。でも、実際にボールを打つのはガットで、フレームはガットのアクションを受け取るだけなので、ラケットのパフォーマンスの主役はガットです。なので、ガット張りを軽視するとプレー上の大きな損失につながります。

Click!⇒ガットの種類の選び方
テニスガットについての記事を集めたコーナーです。ガットの基本知識や素材や太さの選び方などの解説と、スピンのかけやすさや打球フィーリングについての記事を紹介しています。ガットについては小さな誤解で大きな損をすることがあるので正しい情報を収集してください。

Click!⇒ガット張りの硬さについて
ガット張りの硬さについてのアドバイスを集めたコーナー。ガット張りについては未開拓の荒野のような状態で、多くのプレイヤーがいまだに「推奨テンションの呪縛」にとらわれています。そのため「快適なプレー」という目的地にたどり着くためのルートを見つけるのは容易ではありません。正しい情報を得て迷路から抜け出してください。

Click!⇒ガットについてさらに詳しく!
ガットについてもっと詳しく知りたい方のための記事を集めたコーナーです。適切な硬さを見つけるための情報と不適切な張上の弊害等についての記事があります。「好きな打球感のセッティング」というワナにハマると戦力低下という迷路から抜け出せなくなります。

ガット張りだけでは「適切なガット張り」が見つからない
ガット張りについての関心が高い方には残念なことですが、でもこれは、まぎれも無い事実です。
その事実とは、「ガット張りだけでは適切なガット張りを見つけられない」ということで、ガット張りについてどんなに深掘りしても、それだけでは快適なセッティングを見つけることはできません。
なぜなら、ガットだけではボールを打つことができないからです。
ガットはフレームに張らないと使えませんが、そのフレームがプレイヤーに合っていないと、どんなにガット張りを工夫しても快適に打てる状態にはなりません。
ですから、快適に打てるセッティングを見つけるには、その前に「自分に合うラケット」を手に入れることが必要なのです。
でも、この話はもっと複雑で、ガットだけではボールを打てないのですが、同じ理由で、フレームだけでもボールは打てないので、自分に合うラケットを手に入れるには、適切なガット張りがされているラケットを試打することが必要なのです。
なぜなら、ガット張りが不適切なラケットをいくら試打しても良い状態にはならないので、時間のムダになってしまうからです。
テニスワンのラケットドックには適切なガット張りが施されているラケットが用意されているので、プレーが良くなるラケットが見つかります。Click!↓

GUT LIVEなんて必要ない!

「ガットの動き」が悪いせいで起きるネットやアウトを、全部自分のせいだと思い込んでいる人には、GUT LIVEは必要ありません。


◇インパクトでボールが面からこぼれてネット
ガットが動かないと「食い付き感」が生まれないので、インパクトでボールをつかまえられずにスルッと滑ってネットすることが多くなります。
◇スピンで押さえ込めずに浮いてアウト
動いたガットが戻るときに順回転がかかるので、ガットが戻らないと回転が安定せずスッポ抜けのアウトが出やすくなります。
◇打球の深さがバラバラ
ガットの動きが安定せずに、ボールインパクトで動いたり動かなかったり、戻ったり戻らなかったりすれば、ガット面から打ち出されるボールの角度が毎回変わるので、その影響で打球の深さが不安定になります。
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ガットの動きが悪いせいで起こるネットやアウトを、全部自分のせいだと思いたい人には、GUT LIVEは必要ありません。
◇ボールが面からこぼれてネット
ガットが動かないと「食い付き感」が生まれないので、インパクトでボールをつかまえられずにポロッとこぼれてネットすることが多くなります。そう、あの惜しいネットは食いつかないガットのせいで、自分のせいではなかったかもしれないのです。
◇スピンで押さえ込めずに浮いてアウト
さらに、インパクトで動いたガットが戻るときに順回転がかかるので、ガットが戻らないと回転が安定せずスッポ抜けのアウトが出やすくなります。逆に、確実に回転がかかればショートクロスやスピンロブなどが打ちやすくなります。
◇打球の深さがバラバラ
ガットの動きが安定せずに、ボールインパクトで動いたり動かなかったり、戻ったり戻らなかったりすれば、フェースから打ち出される打球の角度が毎回変わるので、その影響で打ショットの深さが不安定になります。

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