テニスで緊張して大事な試合で実力が出せない!

試合になると緊張して実力が出せない方に

とてもうれしい感想をいただきました!
「初めまして!こちらの記事を読んで見事、県代表になれました!緊張で自滅のテニス人生でしたが変われました!」
もちろんこれは本人の実力です。でも、県代表になれるほどの実力が有る方でも、ほんのちょっとの誤解で力が発揮できない状態になるのも事実なのです。

力を出せずに負けると悔しい!

試合になると緊張してしまうため、身体が固くなって動きがギクシャクして、いつもの練習では簡単に打ち返せるようなボールもうまく返せずにミスが多発するという方、実は結構多いようです。
普段の練習では勢いのある良いショットが打てるのに、試合になると、ただ返すだけの弱々しいショットになって、ジリ貧の展開になって負けてしまうというケースも少なくないようです。

試合で負けたときに、力を全部出し切って「やるだけやって負けた!」というのであれば、サッパリした気分でそれほど悔いは残らないはずですが、緊張して、いつもはできることがそのときだけ急にできなくなって、まるで自分ではないような萎縮したプレーで負けたりすると、とても悔しいものです。

メンタルが弱い?

通常、こうしたケースは「プレイヤーのメンタル面が弱いせいだ」と判断されてしまうことが多いようですが、テニスというスポーツの特性を考えれば、そうした判断は正しくないようです。
現実問題として、テニスの試合に関しては精神面の強い弱いは全く関係がありません。
というより、人間である以上、精神面の弱さは多かれ少なかれ誰にも必ずあることなので、そのことと、テニスの試合で実力が出せるかどうかとは別の問題だ考えたほうが現実的です。
ですから、「精神面の強化」などという見当違いの努力に取り組む必要は無いでしょう。
試合でボロボロになるのはプレイヤーのメンタルや能力の問題ではなく、単純に、この記事に書かれているようなことを知っているかどうか、気付いたかどうかの問題です。
メンタルの弱さなどではなくただの誤解や勘違いなので、頭の中を切り換えて努力の方向を間違えないことが大切です。

相手よりうまければ勝てると思うのが誤解の始まり

テニスもスポーツである以上、実力が上のプレイヤーが試合に勝つのは当然だと思われがちですが、実はそうではありません。
実際問題として、このページを訪れた方は、自分と大して変わらないような実力の相手にコロッと負けたり、明らかに自分よりヘタそうな相手にも勝てなかったりした経験があるのではないでしょうか。
そういう現実を見れば、プレイヤーの実力と試合の結果は直接リンクしないことがわかります。

ヘタだから負けたわけでもない

ですから、ヘタな相手に負けたから自分はもっとヘタだと思うのも間違いです。
勝てないのはヘタだからだと自分に言い聞かせても、いまいちそれに納得しきれないからこそ、このページにたどり着いたのではないでしょうか。
でも、そのとおりで、ヘタクソな相手に負けたのは、うまいヘタとは関係のない全く別の要素で負けたのです。
それに気付けばこの問題はほとんど解決するのですが、それをメンタルの問題にしてしまうと出口の無い迷路にハマります。
ヘタクソな相手に負けたから自分はもっとヘタなんだと考えて、やみくもに練習するだけでは出口は見つからないでしょう。

身に付けた技術だけで打つわけではない

相手よりうまければ勝てると思うのは、テニスというスポーツの本質をほんのちょっと誤解しているからです。
今までの練習で身に付けた技術(=自分にできること)だけでボールを打っていると考えるから、そうした誤解が生まれるのですが、実はそうでありません。
というより、それだけではないことに早く気付いてください。
身に付けた技術だけではプレーできないことをご理解いただくために、テニスの難しさの本質について述べさせていただきます。

難しいという自覚が無い

テニスプレイヤーはプレー中にとても難しいことをやっているのですが、本人にそういう自覚が無いことが誤解のスタートです。
早とちりしないでいただきたいのは「これから難しいことに取り組んでください」と言っているのではなく、テニスプレイヤーが普通にやっていること、すでにできていることは、実は、とても難しいことなのです。
その難しさの内容と仕組みをしっかり理解することが問題解決の第一歩です。

試合で実力が出せない方は、普段なら特に意識しなくてもできるようなやさしいことが、試合になるとできないことにイライラするのですが、やさしいと思うこと自体が根本的な間違いです。
試合中に遅いボールを空振りしたりすると顔が真っ赤になったりする人が居ますが、実は、こんなことは特に珍しくもないくらいにテニスは難しいのです。

「テニスが難しいのは十分わかっているわい!」という方も読者の中には居そうですが、より正確に理解していただくために改めて説明させていただきます。

千分の十秒のタイミング合わせ

飛んで来たボールがコートに着地するとその速度は半減するのですが、その遅くなったボールでも1秒間に10mくらい移動するスピードがあります。
そのボールを打ち返すときに、インパクトポイントが10cmもズレれば、普通は狙ったところに打球が飛びませんが、そのズレは時間で言えば千分の十秒くらいです。これが、飛んで来るボールを打ち返すスポーツの難しさなのです。
それに対して、人が何かの刺激を受けて反射的に動き始めるまでにかかる時間は最短で千分の百秒くらい(反応時間の生理的限界と言われています)なので、千分の十秒のタイミング合わせがいかに難しいかがわかります。

でもテニスでは、相手が打ち返してくる限り、その「人にはできそうもないようなタイミング合わせ」を、コート上を走り回りながら3秒前後の間隔で連続的に成功させる必要があります。
これはストロークの場合ですが、ボレーでは打つ前のボールスピードが倍増するので、タイミングのズレの許容度は半減する上に、打つ間隔も短くなります。
とても人間ワザとは思えないくらい難しいことをテニスプレイヤーはやっているわけです。

身体で覚えた

ではなぜ、テニスプレイヤーはそんな人間ワザとは思えないくらい難しいことができるのでしょうか。
その答えは簡単で、単純にこれまでの「練習の積み重ね」です。
練習を積み重ねて「身体で覚えた」からこそ、毎回違う状態で飛んでくるボールに合わせて動きを調整しながら、狙ったところに打ち込むことができるようになったわけです。
でも、ここで大切なのは「身体で覚えた」ということで、頭で理解してできるようになったわけではありません。
なぜなら、テニスというスポーツは、頭で理解したことを意識的に実行するには圧倒的に時間が足りないからです。

無意識的な反射

通常のストロークでは相手が打ってからこちらが打つまでに使える時間は1.5秒前後です。
しかも、飛んでくるボールの状態は毎回違うので、それに対応するためには毎回違う動きで打つ必要があるのですが、「次のボールへの対応について1秒以内で方針を決めろ!」と言われてできる人は居ないでしょう。
ということは、頭で考えないで打ち返しているわけで、身体で覚えたことを反射的に実行に移しながらプレーしているのです。

これから打ち込むショットのイメージを持ちながら、飛んでくるボールをきちんと見てさえいれば、そのときのボールの状態に適した運動が選択されて実行に移されるわけですが、それは思考や判断によるものではなく「無意識的な反射」です。

ということで、身体で覚えた動きが反射的に実行される「無意識的な反射状態」でないとボールを打ち返し続けることができないわけですが、そうした「無意識的な反射」がきちんと機能するために必要なのは「無我夢中の状態」と「ボールの正確な情報」で、この二つのうちのどちらかが欠けても、反射機能が低下してミス連発の状態になります。

テニスのショットは無意識的な反射運動
「テニスのショットは無意識的な反射運動」などと急に言われても、「そんなことは聞いたことがない」という方がほとんどだと思います。 でも、これはまぎれもない事実です。 なぜなら、テニスは「意識的に動いていては間に合わないスポーツ」だからです。 …

反射的に打っているという自覚がない

このように、「身体で覚えたことを反射的に実行しながらプレーしている」というのがテニスの現実なのですが、この状態は「何も考えなくてもボールが打てている状態」なので、本当はとても難しいことをやっているのに、プレイヤー自身にはそういう自覚は生まれません。
さらに、無意識的に打てているときは「無意識的に打っている」という自覚もないので、「そんなことはやっていない、自分はいつも意識的に打っている」と考える人のほうが多いかもしれません。
でも、実際問題として、テニスは考えながら打てるほどヒマで簡単なスポーツではないのです。

必要なのはボールへの高度な集中

テニスの難しさの中でも一番難易度が高いのは、千分の十秒単位のタイミング合わせを3秒前後の間隔で連続的にやらなければならないことです。
そして、タイミングを合わせる対象はボールの動きなので、瞬間的なタイミング合わせに必要なのはボールの動きへの高度な集中で、これが、この記事の最終的な答えです。
どんなに優れた身体能力を持っていても、どんなに素晴らしい技術を持っていても、千分の十秒単位のタイミング合わせに失敗したら何の役にも立たないわけです。
そして、試合で実力が出せない人は、その「何の役にも立たない状態」に陥りがちなのです。

集中力とプレイヤーの実力との関係

ここで、集中力とプレイヤーの実力との関係について書かせていただきます。
わかりやすくするために以下のような計算式を用意しました。

「試合での戦力」=「集中」✕「実力」

これは掛け算なので、「集中」のパーセンテージ次第で戦力が決まるということです。
これが、「身に付けた技術だけで打つわけではない」の答えです。
ですから、どんなに実力があっても集中がゼロ%なら戦力もゼロになるわけです。

試合に勝つか負けるかは実力次第だと考えている方は、自分よりヘタな相手に負けたりすると「あんなヘタクソに負けるくらい自分はヘタなんだ」と自分の実力を卑下して考えたりしますが、これは完全な誤解で、自分の半分以下の実力しかない相手と対戦しても、自分の集中状態が50%以下なら同レベルの戦いになるわけです。
ド素人を相手にしても、自分の集中状態が最悪なら、それこそ「良い勝負」になってしまうということです。

ただ返すしか能がないないシコラーとの対戦で、攻撃的なプレイヤーがミスを連発して自滅してしまうのは、シコラーが「ただ返すことだけに100%集中」しているのに対して、攻撃する側にはいろいろな選択肢があるので「次はどうしようか」と頭の中がゴチャゴチャになってしまい、飛んでくるボールに集中できないからです。

長い間、経験を重ねて高い実力を持っていても、試合での集中がうまくいかなければ全部ムダになってしまうわけで、これがテニスというスポーツの本質です。

片方だけでは勝負にならない

でも、いくら集中が大切だからといって、技術や実力がなければ、どんなに集中しても何もできないことに変わりはないので、「集中力」と「実力」のそれぞれ片方だけでは勝負にならないわけです。
そして、実力は自分と大して変わらないのに試合で強いプレイヤーは「集中の仕方がうまい」のですが、逆に言えば、「違うのはそこだけ」なのです。
そんな相手に試合で負けても、自分の実力が劣っていたわけではなく、集中力のコントロールがうまくいかなかっただけなので、頭を切り換えて集中し切ることに専念すれば良いのです。

試合になると集中できない仕組み

「集中が必要なのはわかっているけど、緊張してそれができないから悩んでいるんだ!」と思う方が居るかもしれませんが、緊張すると集中できないというのは誤解で、「緊張」と「集中できない」の二つの間には因果関係はありません。
というより、気持ちが緩んだ状態や沈んだ状態より、緊張して高揚している状態のほうが集中しやすいと言えるでしょう。
ですから、集中できない原因は緊張ではなく、それとは別なところにあって、試合には「特に集中できなくなる仕組み」がたくさん用意されているのです。
そして、その仕組みを理解して対処するためには、試合と普段のプレーとの具体的な違いを知る必要があります。

試合と普段のプレーでは何が違う

1.コートが違う
いつも練習しているコートで試合があるケースは少ないので、試合会場はいつもと違う場所にあるはずです。
でも、それによってコートの広さなどが変わるわけではないので、細かいことはあまり気にしないほうが良いでしょう。
というより、「ネットの高さやコートサーフェスが多少変わっても大した影響はない」くらいに考えるのがベストです。

2.よく知らない対戦相手
これは大きな要素です。
試合の相手は初対面であることが少なくありません。
そして、人は誰でも初対面の相手と勝負するときは少なからず緊張するものです。
でもこれは、緊張を生む原因にはなるかもしれませんが、集中できない直接原因にはならないはずで、それについてはあとで説明させていただきます。

3.勝ちたいと思う
これが最も大きな違いです。
普段の練習や遊びのゲームでは、多少は勝ちたいという思いはあっても試合のときほどではないはずです。
でも、試合になるとそうはいきません。とにかく、勝敗の結果が重要です。
「勝ちたい!みっともない負け方はしたくない!」などとは口に出して言わないまでも、試合に出る以上、誰でもココロの中に燃える思いがあるはずです。
そして、試合になると特に集中できなくなる仕組みとは、この「勝ちたい」と思うことなのです。
「えっ、」と思われるかもしれませんが、「絶対に勝とう!」という強い思いや「闘志」が集中をジャマする最大の要因です。

勝ちたいから

勝つことへの思いが強いと、その影響で以下のようないろいろな思いが浮かびます。

勝利を手にするための具体的な方法、戦略や戦術を考える—–ああしよう、こうしようといろいろ考えるわけです。
ちゃんと返そうと決心したり、大事に返そうと慎重になったりする—–いい加減なプレーでポイントを失うことは絶対に避けたいと考えます。
プレー中に発生したミスについて、同じミスを繰り返さないために、真剣に対策を考えて実行しようとする—–普段のプレーでは特に気にせずにスルーしてしまうようなイージーミスも、勝つことを目指す場合はきちんと対応して絶対に無くそうとするわけです。

「勝ちたい!」から生まれる全ての思いが集中のジャマ

実は他にも、数え切れないくらいいろいろな思いが浮かぶはずですが、集中をジャマする仕組みは全部同じなので省略します。
つまり、「勝ちたい!」から生まれる全ての思いが集中をジャマして勝利を遠ざけるのです。

「勝ちたいと思うから【自分のやること】に注意が向く」というのが集中力が切れる仕組みの基本で、きちんと打とうとすればするほどまともに当たらなくなります。

慎重に打つとミスは逆に増える
テニスの試合で緊張してミスを連発すると、ミスを防ぐために慎重に打とうとし始めますが、そうするとかえってミスは増えます。「慎重に、ていねいに、きちんと」という取り組みは諦めてください。テニスはそんな対応で乗り切れるほど簡単なスポーツではないからです。…

なぜなら、人の注意が向く先は基本的に一か所なので、自分の身体の動きに意識が向いてしまうと、飛んでくるボールを認識する力が低下するからです。
ボールへの集中が必要なときに、ボールではなく自分がやるべきことに集中してしまうので、まともに当たらなくなるという仕組みです。
試合だからしっかり打とうとすることが、しっかり打てなくなる直接原因なのです。
先述したように、テニスはボールへの高度な集中が不可欠なので、ボール以外のモノに意識が向いたとたんに「即、アウト!」です。
ですから、簡単に言えば、試合になるとボロボロになる人は「単に気が散っているだけ」なのです。
そして、試合では気が散る原因がいろんなところにゴロゴロあるので、それを理解しておくことが大切です。

集中が途切れる具体例

「このポイントを落としたらアトが無いので大事に返そう!」と考えたときは、ミスするかヘロヘロの返球になるのを多くの方が経験しているはずですが、その仕組みはこんな感じです。
「このポイントを落としたらアトが無い」—今の瞬間ではなく未来のことに意識が向いています。
「大事に返そう!」—身体を意識的に動かそうとするとボールが見えなくなるだけでなく、スピード感が消えて動きがギクシャクします。

もっと根本的に、「勝ちたい!」という思いさえも、そんなことは試合が済んだあとのことなので、プレー中にそんな先のことを考えていては、今の瞬間に目の前を高速で動き回っているボールを正確にとらえることはできません。
試合中、敗色が濃厚になったときに生まれる「こんな相手に負けたらみっともない」という思いも未来予想であり、「心ここにあらず」の象徴です。
相手にゲームポイントを握られたときのこちらのサーブで、セカンドを打つ時に浮かぶ「絶対にダブらないようにしよう」という思いも、「未来予想のマイナス思考バージョン」なので、多くの場合、マイナスの予想通りの結果になります。

頭の中を空っぽにする

プレーが始まるまでは何を考えても良いのですが、打ち合いが始まる前には頭の中を空っぽにする必要があります。
試合に臨む前であれば、勝つことをどんなに強く願っても構いませんが、ボールが動き始める前にはそうした思いを全部スッポリと頭から無くさなければなりません。
というのも、瞬間的な反射を適切なタイミングで発生させるには、頭の中から一切の思考を排除することが必要だからです。
誰でもそうですが、考えているときは視力が落ちて身体の反応が鈍くなります
頭の中が空っぽで「無我夢中」の状態になることが、飛んでくるボールへの瞬間的な対応を可能にする唯一の方法です。
繰り返しになりますが、テニスは考えながら打てるほどヒマで簡単なスポーツではないのです。

頭の中を空っぽにする具体的な方法

そうであっても、頭の中を空っぽにするのは言うほど簡単ではありません。
いくら頭の中を空っぽにしようと決心しても、そう思っている時点で頭の中が空っぽではないからです。

この問題の解決策は、ボールに意識が向くように仕向けることです。
具体的には、「ボールの音を聞く」という方法で、インパクト音と着地音のすべて聞き取るようにしてください。
相手コートでの着地音が聞き取れたらそこそこ成功で、ザワつく試合会場でボール以外の音が聞こえなくなったら大成功です。

次に、音がするたびに「ボールの回転が変わるのを観察」してください。
これが見えていない場合は、ボールを見ているとは言えません。
ボールをただ眺めているような状態では身体反射のスイッチが入りません。
相手コートで弾んだときにボールの回転が変わるのを見て取るのは簡単ではありませんが、「自分が打つ前のボールのフェルトの毛が見える」というケースはたまにあります。

テニスは対人ゲームではない

「2.よく知らない対戦相手」のところで書いたように、見知らぬ対戦相手は緊張を生むかもしれませんが、集中を乱す原因にはなりません。
なぜなら、対戦相手は意識するべき対象ではないからです。

相手プレイヤーを過剰に意識して集中が乱れてしまうのは、テニスというスポーツを誤解しているからです。
その誤解とは、テニスを「相手と戦うゲーム」だと考えることで、そう考えるから相手プレイヤーに意識が向いてしまうのですが、テニスは本質的に相手と戦うゲームではありません

ポイントを競う相手が居るのは確かですが、テニスでは、格闘技のように相手と直接コンタクトすることはありません。
相手プレイヤーとはネットをはさんでボールを打ち合うだけなので、サッカーのように自分のやることを相手にジャマされることもありません。
相手のプレイヤーができることは、こちらが打ち返しにくいボールを打つことだけです。
そして、ボールを打ち返し損なった側がポイントを失う仕組みなので、そこで競い合うのは「ボール扱いの優劣」です。

スピードを競うスポーツであれば最速タイムを出した選手が勝ち、動きの優劣を競うスポーツであれば最も高度な動きを美しく演じた選手が勝つので、そういうスポーツでは対戦相手を特に意識する必要はないのですが、それと同じようにテニスの場合も、ボールを意のままに動かしたほうが勝つわけです。
ですから、テニスは「対人ゲーム」ではなく「対ボールゲーム」なのです。

ボール扱いの優劣は、これまでに身につけた技術だけではなく、一瞬一瞬のボールの動きを正確に把握できているかどうかで決まるので、先述したように「戦力=集中力×実力」なのですが、これはあくまで「対ボール」であって「対人」ではありません。
そのため、試合中に競争心や闘争心などの「対人」意識が生まれると無用な緊張感が高まるだけで、プレー中の他の雑念と同様に集中のジャマにしかならないわけです。
試合が終わった後に初めて、相手がどんな顔だったかに気づくような状態がベストでしょう。

意外に大きいラケットの影響

「試合になると萎縮していつものプレーができなくなる」ことに関しては、意外にも、使っているラケットが大きく影響していることが少なくありません。その仕組みは以下のようになっています。

使っているラケットが不適切だったり、プレイヤーに合っていなかったりするとショットの結果が不安定になることが多いので思わぬミスが出たりしますが、プレイヤー心理としては、想定外のミスが出ると、どうしてもそこから慎重になって「注意して打とう」とし始めます。

同じミスでも、ボールへの入りが遅れた等の「ミスの原因が自分で分かる場合」は問題ないのですが、「あれっどうして」というような理由のわからないミスが出ると、自分のやることに不安を感じてしまうので、打つときに慎重になってしまうのです。

そうすると、「考えながらきちんと打つ状態」になって動きがスローダウンするので、ボールの動きとのリンクが失われてタイミングが合わなくなり、ミスが多発するようになります。
そしたことが何度か重なると、カーッとして何が何だかわからない状態に陥ってボロボロの結果になってしまうわけです。

合わないラケットが引き起こす「想定外のミス」が引き金になって⇒打ち方に注意が向く状態になり⇒それが原因でボールとの密な関係が途切れてしまうという仕組みです。
ですから、プレー中にラケット操作や身体の使い方に注意が向く状態になったときは「これはマズイ!」と思ってください。つまり、そうなりやすいラケットは良くないということです。

ショートラリーが難しいラケットはストレスの元

ショートラリーは本来、サービスエリアの中で遅いボールを打ち合うわけですが、ある程度の経験を積んだプレイヤーであれば、このようなショットは永遠に続いてもおかしくないくらい易しいはずです。

でも、私どものラケットドックの現場では、コントロールに苦しみながら窮屈そうに打つ姿を多く見かける上に、すぐにミスして打ち合いが続かないケースが少なくありません。
あるいは、サービスエリアの外側で打ち合ったり、強いスピンをかけて無理に押さえ込もうとしたりする姿もよく見ますが、これはショートラリーとは言えません。

そして、これらのケースに共通するのは「弱いショットが簡単に打てない」という症状です。
サービスエリアの外側で打ち合うのも、強いスピンをかけるのも、普通に弱く打てないからです。
この症状は、ある程度の力を入れないとボールが打てないことから来るのですが、これはプレイヤーの能力の問題ではなく、大もとの原因は「合わないラケット」にあります。

ラケットが合わないとプレイヤーの運動がうまく伝わらないので、打つときに普段から余計な力が入るようになるのですが、その状態から弱く打とうとすると「力を抜いて弱く打つ」という状態になるため、安定しなくなります。
なぜなら、力を抜いても入れても、その力加減はうまくボールに伝わらないからです。

力加減では打球の深さをコントロールできない理由
打球の深さを打つときの力加減でコントロールするのは、ちょっと考えると簡単にできそうな気がするのですが、実は不可能です。 なぜなら、力を入れても抜いても間に合わないからです。…

ですから、ショートラリーでボールコントロールにストレスを感じるようなラケットでは、実際の試合でのストレスはもっと大きくなるでしょう。


試合に臨む上で、ラケットといういちばん身近な相棒が100%信頼できない状態では、そのときの不安は大きくなります。
コートに立ってラケットを手にしたときにザワザワと不安がわくラケットと、スッと気持ちが落ち着くラケットでは実際の戦力に大きな違いが生まれます。
ですから、試合に臨む際には自分に合うラケットを選ぶことが「落ち着いたプレーの基盤」と言えるでしょう。

ラケット選びの究極のゴールは「打球感を無くすこと」
ラケット次第でプレーが大きく変わることをご存じの方でも、それでは一体、何を目指してラケットを選べば良いのかわかりにくいという方が多いのではないでしょうか。その答えとして私どもの提案は「打球感を無くすこと」です。…

以下のコーナーには試合に望むときにプラスになる7つのアドバイスが入っているので、参考にしてください。

試合への
取り組み方


ラケットの影響はこんなに大きい!
「ラケットでプレーは変わる」を動画で確認!
「ラケットでプレーが変わるなんて話は信じられない」という方にぜひ見ていただきたい動画です。
前半と後半で別人のように変わる様子をご確認ください。
Click⇒ラケットの持ち替えでプレーが変わる動画

◆テニスラケットは完成品ではない
ラケットを活かすも殺すもガット張り次第
テニスラケットは完成品ではありません。ガットを張らないとボールが打てないので半完成品です。
そして、実際にボールを打つのはラケットのフレームではなくガットなので、ガット張りが最終的にラケットの使い勝手を決めるわけです。
テニスワンは10,000名以上のラケットフィッティング経験を通じて、ガット張りが適切でないせいでプレイヤーが損をしている現実を数多く見てきました。(参照⇒ラケット・フィッティング
そして、「ガット張りの適切な硬さの範囲」を実証的に把握してきましたが、それは、ラケットに表示してある「適正テンション」の範囲とは大きく異なリます。(参照⇒推奨テンションは適切ではない
楽しく快適にプレーできるかどうかはガット張りがカギを握っています。
適切な張り上げで爽快に打てるラケットをテニスワンで手に入れてください。
ラケットのご注文はテニスワンへ!⇒Click!



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プレイヤーの戦力はラケット次第!
使うラケットとの相性の良し悪しはプレイヤーの戦力に大きく影響します。でも、プレイヤーが自分の戦力を正確に把握するのは困難です。
なぜなら、テニスはとても忙しいスポーツで、自分の打球の状態を正確に把握しようとするとプレーが続けられないからです。
そのため、打球に伸びがなくて安定性に欠けるような不利な状態でも、それに気づかずに相性の悪いラケットを使い続けるケースが、技術レベルに関係なくとても多いわけです。
相性の良いラケットに出会うためには人体実験が必要で、しかも、その実験の過程を観察して客観的に判断する仕組みが必要です。

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