テニスの試合で緊張して実力が出せない方に!

試合になると緊張して実力が出せない方に

この記事は結構長い文章ですが、読破していただければ試合で実力が発揮できないのは過去の話になるでしょう。

緊張もメンタルの弱さも関係なく
ただ、気が散っているだけ

力を出せずに負けると悔しい!

試合になると緊張してしまうため、身体が固くなって動きがギクシャクして、いつもの練習では簡単に打ち返せるようなボールもうまく返せずにミスが多発するという方、実は結構多いようです。
普段の練習では勢いのある良いショットが打てているのに、試合になると、ただ返すだけの弱々しいショットになって、ジリ貧の展開になって負けてしまうというケースも少なくないようです。
試合で負けたときに、力を全部出し切って「やるだけやって負けた!」というのであれば、サッパリした気分でそれほど悔いは残らないはずですが、緊張したために、いつもはできることがそのときだけ急にできなくなって、まるで自分ではないような萎縮したプレーで負けたりすると、とても悔しいものです。

メンタルが弱い?

通常、こうしたケースは「プレイヤーのメンタル面が弱いせいだ」と判断されてしまうことが多いようですが、テニスというスポーツの特性を考えれば、そうした判断は正しくないようです。
実際問題として、精神面の強い弱いは全く関係がありません。
というより、人間である以上、精神面の弱さは多かれ少なかれ誰にも必ずあることなので、そのことと、試合で実力が出せるかどうかとは全く別の問題だ考えたほうが現実的です。
ですから、「精神面の強化」などという見当違いの努力は、それを好きでやろうというのでなければ、取り組む必要は全く無いでしょう。
もっと厳しい言い方をすれば、メンタルの強さが問題になるのは、ギリギリの状態で120%以上のパフォーマンスを発揮し続けることが求められるようなハードな状況であって、易しいショットも打てないような状態はメンタルとは別の問題です。

緊張を防ぐ必要もない!?

また、「緊張するからプレーがうまくいかないんだ」と考えて、緊張しないように努力する方も多いのですが、これも的ハズレです。
なぜなら、緊張するからうまく打てないのではなく、気が散っているからうまく打てないだけので、それに気付かないと正しい解決につながらないからです。
解決のために本当に必要なのは、「試合への取り組み方」と「テニスというスポーツについての誤解」をチョット修正することだけです。

結 論

結論を最初に書いてしまいます。
テニスはボールを相手にしてやるスポーツなのに、「ボール以外のものを相手にするからうまくいかない」という、ただそれだけのことなのです。
つまり、気が散っているだけなのです。
この単純な事実に気付けば、緊張していてもいなくても、そんなことは全く関係ないことがわかるでしょう。

テニスのショットは全て「ボールとプレイヤーの関係」で決まる

良いショットが打てるかどうか、ミスするかどうかは、「ボールとプレイヤーの関係」で決まります。
プレイヤーの動きがどんなに素晴らしくても、その動きが飛んで来るボールと完璧にシンクロしていなければ良いショットにならないばかりか、まともに当たらないこともあります。
これが動くボールを打つスポーツの難しさであり、テニスの本質です。

野球は3割成功なら好成績

野球も、テニスと同様に飛んで来るボールを打ち返すスポーツですが、野球の場合はストライクゾーンという限られたエリアに飛んで来るボールだけを打ち返せば良いので、バッターはその場に止まったままで打ちます。
野球に比べると、テニスのほうが打つ前のボールは遅く、ラケット面は大きいかもしれませんが、飛んできたボールを必ず打ち返さなければならないストライクゾーンの幅は10メートル以上もあるため、走り回りながら打つことになり、野球とどちらが難しいかは判断が分かれるでしょう。
でも、バッティングの場合は、そのほとんどを失敗しても、失敗率を七割程度に抑えれば打率三割で、バッターとしては好成績だと評価されます。
動くボールを打つスポーツはそれくらい難しいのです。

0.01秒のタイミング合わせ

飛んで来たボールがコートに着地すると速度が半減するのですが、その遅くなったボールでも1秒で10メートルくらい移動するスピードがあります。
そのボールを打ち返すときに、インパクトポイントが10センチもズレれば、普通は狙ったところに打球が飛びませんが、そのズレは時間で言えば0.01秒くらいです。
人が何かの刺激に反応して動き始めるまでにかかる時間は最短で0.1秒くらい(反応時間の生理的限界と言われています)なので、0.01秒のタイミング合わせがいかに難しいかがわかります。
でも、テニスでは、相手が打ち返してくる限り、そのタイミング合わせを、走り回りながら連続的に成功させる必要があります。
とても人間ワザとは思えないくらい難しいことをテニスプレイヤーはやっているわけです。

ほんのわずかな瞬間

プレー中のボールは常に動いているので、プレイヤーとボールの位置関係が適切になるのは「0.01秒単位のほんのわずかな瞬間」しかないため、それを逃すと不適切な位置関係で無理に打つことになり、打球にパワーが伝わらないばかりか予想外の方向に飛んだりします。
ですから、打ち損なったのは打ち方の問題ではなく、ほとんどの場合、ボールとプレイヤーの関係が適切でなかったからだと言えるでしょう。
ミスショットの後に、「こうやって振れば良かった」というふうに素振りをする姿をよく見かけますが、多くのアウトはタイミングがわずかに遅れたせいで発生し、多くのネットはタイミングがわずかに早すぎたせいで発生します。
それを、打ち方(身体の動き)のせいだと考えても的ハズレなわけで、打ち方が間違ったのではなく時間がわずかにズレたと考えたほうが正解でしょう。
さらに、テニスでは全く同じ状態のボールは二度と飛んでこないので、「次はこうやって打とう」と考えること自体がほとんど無意味です。

相手選手は割り込めない

テニスでは、この「ボールとプレイヤーの関係」に対戦相手が割り込んで来ることはないので、完全に独立した状態でボールを扱うことができます。
サッカーなどのように、ボールを扱うときに相手に妨害されることはないわけです。
対戦相手ができるのは、こちらが打ち返しにくいところにボールを打つことだけであって、打ったあとはそのボールに対して何もできません。
ですから、良いショットもミスショットも、対戦相手とは一切関係なく「自分とボールという二つのものの関係だけで決まる」わけです。
この、誰もが知っている当たり前のことをきちんと理解することが、試合で最高のパフォーマンスを発揮できるようになるための一番大切なステップです。

良い関係を築くには

このように、テニスのショットはボールとプレイヤーという二つのものの関係で成り立っているので、その関係を常に適切化することがミスを防ぐ上でのキーポイントになるわけですが、良い関係が築けるかどうかは人間同士の関係に例えるとわかりやすいかもしれません。
人間関係が壊れる原因の多くは、相手の都合を無視したワガママ、ジコチュウです。
片方が、相手のことを考えずに自分の都合を押し通そうとすれば、たいていの人間関係はヒビが入って壊れます。
そして当然ですが、ボールとプレイヤーの関係では、飛んで来るボールがプレイヤーの都合に合わせてくれることは絶対にないので、ボールとの関係を良くする努力はプレイヤー側にしかできないわけです。
それなのに、その努力が足りないだけでなく、逆に、プレイヤーの都合を押し通そうとすることが原因でボールと良い関係が築けなくなることが多いのです。

試合になると

試合になるとボールとプレイヤーとの関係が普段より悪化します。
それは、こんな思いがプレイヤーの頭に浮かぶからです。
この試合は絶対に勝ちたい(希望・願望)
こんな相手に負けたらみっともない(不安・恐れ)
ミスしないように大事に返そう(打ち方)
あそこに打ち込もう(狙い)
仲間が見ている(周囲への意識)、等々。

これらは全て飛んで来るボールとは一切関係のないことで、プレイヤー側の勝手な都合です。

相手が気になる

さらに、試合では対戦相手が何をやってくるのかがとても気になります。
気持ち的に相手と戦ってしまうわけで、人と争う際は誰でも緊張します。
でも、先述したように、ボールとプレイヤーの関係において「対戦相手は部外者」です。
なので、無関係な部外者のことをプレー中に気にしたり、見当違いの敵対心で興奮したりしていると、ボールとの関係作りに失敗しやすくなります。
できれば、試合の後で、自分のショットは思い出せても、対戦相手のことは思い出せないくらいの状態を目指してください。
試合後の握手で初めて相手の顔を見るくらいにボールだけに没頭していれば、集中できていたということです。
テニスで相手にすべきなのは対戦相手ではなくボールなのです。

ボール以外の何かが頭に浮かんだら即アウト!

飛んで来るボールの動きと0.01秒単位のタイミング合わせが必要なときに、希望や不安、打ち方や狙い、対戦相手など、飛んで来るボール以外のものに注意が向いたらタイミングが狂うのは避けられないでしょう。
高い集中力が必要なときほど、その集中が向かう先は一か所に限られるので(一か所だから集中なのですが)、ボールへの極限レベルの意識集中が必要なときにボール以外のものが一瞬でも頭に浮かぶと、もうそれで「アウト!」です。
打ち合いが始まる前であれば何を考えても良いのですが、ボールが飛んで来るときに何かが頭に浮かんだら、その時点でボールとの関係はプツンと切れてしまうと考えるのが妥当です。

真犯人探しが大切

ミスショットのあとに本当にやって欲しいのは「反省の素振り」ではなく、頭の中の「雑念探し」です。
ボールを打つときの頭の中に何らかの「思い」があったのなら、それが何であっても、ミスショットの犯人はそいつです。
ほんのわずかでも思考が働けば、ボールへの集中がジャマされてミスにつながるので、真犯人を見つけて頭の中からそれを排除することが次のミスを防ぐために必要なことなのです。

緊張への対処方法

このページを見に来た方は、緊張してしまうことへの対処方法を知りたいと考えたのかもしれませんが、ここまでは緊張についての記述はほとんどありません。
というのも、緊張はミスショットや戦力ダウンの原因ではないからです。
試合に際して、興奮したりハイテンションになったりするのは全然問題ありません。
なぜなら、ミスショットの原因はただ一つ、「雑念」だからです。
「カーッ」となっている状態でも、その興奮を雑念にではなくボールに向ければ良いのです。
緊張するから実力が発揮できないのではなく、気が散って雑念まみれになっているからうまく打てないという仕組みなのです。
緊張してうまく身体が動かないという場合も、ボール以外の雑念が頭の中のほとんどを占めているせいで、ボールの動きにうまく反応できないだけです。
「ちゃんと返そう!」という思いが強すぎて、自分の動きを強く意識しているために、反応すべき対象のボールが見えなくなっているわけです。
自分の身体の動きではなく、ボールにだけ意識を向ければ、身体は自然に動いてしまうでしょう。
これまでの練習は、その能力を身に付けるためのものだったのです。
冷静でも興奮していても、ボールへの集中度が低ければミスが続くのは同じなので、緊張しているかどうかは関係ありません。
逆に、ボールに対する集中度が高ければ、冷静でいるよりハイテンションのほうが動きが機敏になるので、ずっと良いと言えるでしょう。

緊張状態から集中へ

ただ、緊張したときには頭の中にいろいろな思いが駆けめぐることが多いのも事実です。
その「いろいろな思い」が「雑念」なのですが、そういうときに緊張を抑えようとするのは的ハズレです。
緊張をしずめようとする努力は、これまで多くの方が取り組んで、なおかつ、失敗を重ねてきたと思われますが、緊張の対処方法として有効なのは緊張を抑えて冷静になることではなく、何かに集中することです。
緊張して「カーッ」となっている意識の全てをボールに向けて、ザワザワしているプレー環境でも頭の中がシーンとしていて、そこにボールの音だけが響いて、飛んで来るボールのフェルトの毛が見えるくらいの高度な集中状態に入り込めれば、これまで経験したことのないような最高のパフォーマンスが発揮できるはずです。
要は、緊張するしないではなく「集中できるかどうかの問題」であって、緊張していたほうが高度な集中状態には入りやすいと言えるでしょう。
ですから、本当に必要なのは緊張しない努力ではなく、プレッシャーのかかる緊張状態の中で集中力を高める訓練です。
それは、緊張状態の中で何か一点を穴のあくほど見つめることからスタートしても良いでしょう。
頭の中が空っぽになって「ボールに入り切っている状態」を探してください。

精神的な弱さは無関係

強いプレイヤーは高度な集中状態に入るのが早くて、なおかつ、試合中その状態をキープして、多少のことではそこから抜け出しにくいのです。
実力は自分と大して変わらないのに試合で強いプレイヤーはそこが違うのですが、逆に言えば、「そこが違うだけ」なのです。
それを、自分のほうが精神的に弱いからだと考えたりするのは不幸な的ハズレで、そこには出口がありません。
メンタル面の強化などには目もくれず、ボールに没頭する能力を高めてください。

意外に大きいラケットの影響

試合になると萎縮していつものプレーができなくなることの原因には、意外にも使っているラケットが影響していることが少なくありません。それは以下のような仕組みです。

合わないラケットを使っていると打ち方がおかしくなることが多いのですが、その「おかしな打ち方の代表的な症状」が「力加減でコントロールしようとする」ことです。
打つときに入れる力の加減で飛びを調節するのは、普通は簡単にできそうな気がしますが、実はこれが物理的に不可能なのです。その中身はこうなっています。

インパクトでボールがストリング面に接している時間は0.004秒前後ですが、それに対して、プレイヤーが何かの刺激に対して行動を起こすまでにかかる時間は0.1秒前後です。
(これは人間の「生理反応時間」とも言われるもので、陸上の短距離などではスタートの合図から0.1秒以内にスタートした場合はフライングと判断されます。)

つまり、プレイヤーがボールのインパクトを感じたときにはすでにボールは飛んで行ってしまっているわけです。
ですから、打つときの力を調節しても、その力加減がボールの飛びに反映されることはあまり期待できないということです。
ボールとストリングが1秒くらい接しているのであれば力加減のコントロールも有効なのですが、感覚が追いつかない中での力加減は思うような結果にならずプレイヤーの不安を増大させるだけでしょう。

ショートラリーが難しく感じている方は意外に多いのですが、これは、力を抜いて短く打とうとするからです。
力の加減がボールにうまく伝わらないと、暗闇の中での手探りのような状態になって、抜き過ぎてネットしたり、それを反省して大きくなったりを繰り返すようになります。
ショートラリーのような短いショットが安定して打てないのはこんな状態に陥るからですが、本来ならショートラリーは永遠に続いてもおかしくないくらいに易しいショットなので、それが難しく感じるようではプレーが苦しくなります。
特に、試合になると慎重に打とうとして力加減に意識が向きやすいのですが、元々ができないことなので、この状態に入ると腕が萎縮してラケットがスムーズに振れなくなってしまいます。

フレームの選択がプレイヤーに合っていて、かつ、ストリング・セッティングが適切な場合、スナップバックが適切に機能するので「振れば振るほど安定して入る状態」になります。
振り抜いたほうが安定する状態であれば緊張するポイントでも大胆に振っていくことができます。
「試合で腕が縮むのはラケットに原因が有るかもしれない」と疑う気持ちも必要です。

試合で実力が発揮できないのは
ちょっとした勘違いが原因です
試合で緊張して
実力が発揮
できない人に
試合で緊張
「現在」から
意識が離脱
試合で緊張
慎重になると
ミスが増える
試合で緊張
ラケットの
影響が大きい
テニスと
「あがり症」
の関係
試合になると
ヘタになる仕組み
「打ち方」と「狙い」が
ジャマをする
ほとんどのプレイヤーは
ラケットで損をしている!

・・・・・というのが10,000名以上のラケットフィッティングで得た結論です。合わないラケットはミスを増加させてショットの勢いを無くすだけでなく、プレイヤーの動きを悪くして故障の原因にもなります。

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