ガット張りで張力以外で 張上の硬さが変わる要素とは

張力以外の要素で
張上の硬さが変わる

張力の数値を指定すれば「張り上がりの硬さ」が指定できると考えられているケースがとても多いのですが、実際には、張力以外の要素が原因で張り上がりの硬さは変わります。

硬さが変わる原因として代表的なものは以下のようなことです。
◆ストリンガーの技術レベルとその内容
◆ストリングマシンの性能
◆フレームの種類
◆ストリングの種類

ストリンガーの技術レベルとその内容

同じ張力で張っても、張り方が変われば張り上がりの硬さも変わります
ガット張りという仕事は、ストリングマシンを使うため機械作業のように思われがちですが、実はそうではありません。そのほとんどの行程は手作業なのです。
全自動洗濯機のように、スイッチを押すだけで手間を掛けずに全部済んでしまうというような内容の作業ではなく、「手洗い洗濯」のような仕事内容なので、人によってやり方が変わり、それによって結果も変わるわけです。

ストリングマシンの性能

同じ張力で張っても、ストリングマシンの性能が変われば張り上がりの硬さも変わります。
世の中にはいろいろな性能のストリングマシンが出ており、さらに、メンテナンスの状態によっても、性能の出方が変わります。
そして、現在のプロ用のマシンは30年前くらいのマシンからは想像できないほど進化しており、その結果、同じ張力で張っても、30年前のマシンより格段に硬い張り上がりになります。

フレームの種類

同じ張力で張っても、 ストリングを張り上げるフレームの種類が変われば張り上がりの硬さも変わります。
フェースサイズが大きい場合は同じ張力で張ると張り上がりは緩くなるので、フェースサイズごとに張力を変えないと同じ硬さにはなりません
さらに、フェースサイズが同じであっても、縦横のストリング本数やグロメットの構造が変われば、それに応じて張力を調整しないと同じ硬さにはなりません。
複数のモデルを打ち比べる際に、同じ張力で張ってある場合は張り上がりの硬さが違うものを試打することになるので、正確な比較にはなりません。
異なるモデルを同じ硬さに張り上げるためには、モデルごとに張力を変える必要があるため、それができていないと、試打の際に張り上がりの硬さが違うラケットを打ち比べることになるので正確な比較にはなりません。

ストリングの種類

同じ張力で張っても、 ストリングの種類や太さが変われば張り上がりの硬さも変わります。
ストリングの素材や種類が変われば伸縮性(伸び方)も変わるので、それに応じて張力を変えないと同じ硬さに張り上げることはできません。


ですから、一定の硬さに張り上げるためには、ストリングマシンをきちんとメンテナンスして、担当するストリンガー全員の張り上げ時の技術内容を統一し、フレームの種類ごと、ストリングの種類ごとに「張力と面圧(張り上がりの硬さ)の関係」を把握した上で、張力設定値を調整する必要があるのです。


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