テニスのガット—プレー条件の変化に対応した適切な硬さ

プレー条件の変化に対応した適切な硬さ!

プレイヤーのスイングスピードや相手プレイヤーの打球スピードラケットの特性ストリングの特性コート環境など、さまざまな要因によってスナップバックの発生状態は変わります。
その仕組みに注目すると、プレー条件の変化に対応したストリング・セッティングを考える際に頭の中を整理しやすくなるでしょう。

インパクトの強さの違いでスナップバックの発生状態が変わる

同じ硬さに張り上げてあっても、ボールから受ける力が強いとストリングは大きく動き、力が弱いとあまり動きません。
そして、ストリングの動く幅が大きすぎても小さすぎても、ストリングアクションとしては適切ではありません。
ですから、スナップバックを適切に機能させるためには、「インパクトでストリングにかかる力の強さに応じた張上の硬さ」が必要になるわけです。

強いインパクトほど硬く張らないと戻らない

ストリングにかかる力が強いとストリングの移動量は大きくなりますが、移動しすぎると「締め切り時間」までに戻って来れなくなります。
その「締め切り時間」とは、ボールとストリングが接している時間のことで、その間に戻らないとボールにパワーを伝えられないのでスナップバックの意味がないわけです。
インパクトでボールとストリングが接している時間は0.003~0.005秒くらいとかなり瞬間的なので、その短い間に戻らなければならないのですが、ストリングの動く量が大きいと時間内に戻って来れない状態になります。
(スナップバックは「パチンと戻る」というような意味なので、「動いて戻る」という日本語のスピード感からイメージされる「ゆったりした感じ」とは異なり、「瞬時に元の位置に戻る」ということです。)

ストリングにかかる力の強さは打球スピードとヘッドスピードで決まる

ボールインパクトでストリングにかかる力の強さは、飛んで来るボールの速度とラケットのヘッドスピードによって変わり、両方のスピードが速いほどストリングにかかる力は強くなります
ということで、ハイスピードな打ち合いほどストリングが動きすぎない硬さが必要になるということです。

0.004秒くらいで動いて戻る硬さが必要

でもこれを、強打の打ち合いには硬く張ったほうが良いというように単純に理解してしまうと間違いの元です。
硬ければ良いというわけではなく、0.004秒前後で動いて戻る硬さが必要なのであって、ストリングが動かないくらいの硬さは最初から問題外ということです。


※ストリング・ワンポイント・アドバイス1
ハイスピードな打球の打ち合いでは、インパクトでストリングにかかる力が強くなるので、硬く張らないと打球を押さえにくくなるが、それ以上に硬く張ってストリングが動かない状態になると逆にスッポ抜けやすくなる。

相手プレイヤーの打球スピードによってスナップバックの発生状態が変わる

インパクトの強さは自分だけでは決められない

さらに、打ち合いである以上、インパクトの強さは自分だけでは決められず、飛んで来るボールの速度によって変わります。
インパクトはボールとラケットの衝突なので、プレイヤーのスイングスピードが同じでも、飛んで来るボールが遅ければインパクトの強さも低下するわけです。
ですから、ハードヒッター同士で打ち合っているときは良いショットが打てているのに、相手が弱いボールでつなげてくると打球が狙ったところに行かずにコントロールがバラついてしまうのは、インパクトが弱くなるせいで適度なスナップバックが発生しなくなるからかもしれません。

いつもと違うセッティング

もしそうであれば、男性プレイヤーが女性やシコラーを相手にするときは、ストリング・セッティングを少し柔らかくしたほうが、ボールをつかまえる感覚が復活するでしょう。
いつもの練習仲間の打球は自分の打球スピードと同じくらいのレベルであることが多いので、対外的な試合になると急に調子が悪くなる場合は、相手の打球スピードがいつもと違うことが原因かもしれません。
そのためにも、異なる硬さに張り上げられたラケットが用意してあると、変化した状況に対応しやすくなるでしょう。


※ストリング・ワンポイント・アドバイス2
「弱いインパクトには柔らかいセッティング」が原則なので、遅いボールを打ってくる相手に対しては、柔らかめの張り上がりのラケットを用意したほうがコントロールが安定する。
逆に、強打の打ち合いが予想される場合は、硬めに張ったほうが良いが、それだけでなく、スイングウェイトをプラス調整したほうが楽に打ち合えるはず。
(参照:「テニスラケットのスイングウェイト調整の仕方」fromテニスワンのブログ)

プレーレベルによって異なるインパクトの強さ

ラケットドックで一般プレイヤーのプレーを見る限り、ポリ系のストリングが張ってあるラケットや、メインストリングが18本のハードスペックのラケットを使用したときに、 打球の状態が良くなるケースはほとんどありません。
多くの場合、打球が失速したり、スッポ抜けが出やすかったりという状態で球筋が荒れます。
その一方で、トッププロについては、そうしたラケットを使っているケースが多いようですが、その違いはどこにあるのでしょうか。
その答えは単純に、「インパクトの強さの違い」にあると言って良いでしょう。
ポリが硬く張ってあったり、メインが18本でストリングが動きにくい状態であっても、プロの場合はスナップバックを発生させるだけのインパク トの強さ(=打球スピードとヘッドスピード)があるので、スナップバックが機能して打球がスッポ抜けずに球筋を押さえこむことができるわけです。
それに対して、プロ並みにインパクトが強くない状態では、ハードなセッティングではストリングが動かないために適切なスナップバックが発生せ ず、打球がこぼれたりスッポ抜けたりという結果になります。


※ストリング・ワンポイント・アドバイス3
メインストリングの本数が18本の細かいストリングパターンのラケットや、ポリを硬く張ったストリングを使っていて、打球を押さえ込めずにスッポ抜けが多い場合は、打ち合う打球の強さに対してセッティングがハードすぎる可能性が高いと判断したほうが良い。

コート環境でスナップバックの発生状態が変わる

インパクトの強さはコートのサーフェス(表面)によっても変わります。
ハードコートなどの球足の速いコートは着地後の減速が少ないので、打つ前のボールのスピードが平均的に速くなり、その結果、インパクトの強さも増します。
ですから、速いコートは硬めのセッティング、遅いコートは柔らかいセッティングというのが基本です。
自分のプレーが変わらなくても、相手の打球やコートサーフェスによってインパクトの強さは変わるので、それに対応したラケットを使わないと、いつものプレーがしにくくなるわけです。


※ストリング・ワンポイント・アドバイス4
ハードコートや室内カーペットなど、弾んだあとの球足が速いコートでは硬めの張上、砂の多いオムニコートやクレーコートなどの球足が遅くなるコートでは柔らかめの張上が適している。

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