合うラケットは自分では選べない

自分に合うラケットは自分では選べない

勝ちやすいラケット

ゲームで勝ち負けを競うことを前提にすれば、「自分に合うラケット」は、「勝ちやすいラケット」でなければなりません。
ですから、ラケットの相性は「勝ちやすいかどうか」で判断する必要があるわけです。
でも、いくら試打を重ねても、自分が勝ちやすくなるラケットは自分では選べないようです。
なぜ、自分の判断で「勝ちやすいラケット」が選べないのでしょうか。
その仕組みについて説明させていただきます。

実際に打たなければ分からない

「勝ちやすいラケット=自分の身体に合うラケット」は、実際に打って選ぶ必要があります。
ウェアでも靴でも、自分の身体に合うものを選ぼうとする際には試着するのが普通で、あれこれ思い悩むより実際に試してみるのが一番です。
テニスラケットの場合も、実際に打ってみないと合うかどうかは分かりません
「技術レベル」や「プレースタイル」などというキーワードを軸にして、「上級者向け」とか「ハードヒッター向け」とかの、「~向きのラケット」を探し出そうと考える方も多いのですが、いくら情報を集めて検討しても、それは「机上の空論」でしかありません。
身体に合うものを選ぼうとする際には、実際に試してみるのが一番で、理屈はほとんど役に立たないと考えたほうがムダな回り道をしなくて済むでしょう。

戦力アップにつながるかどうかは自分では分からない

ただ、ここで問題なのは、実際に打ってみないと合うかどうかは分からないわけですが、実際に打ってみても、合っているかどうかが自分では正しく判断できないということです。
なぜなら、試打した本人は戦力アップにつながらない判断を下すことが多いからです。
というのも、試打した本人が自分の判断で選ぼうとすると、どうしても、「打った感じ」が判断材料に入ってしまうのですが、「打った感じ」の良し悪しや好き嫌いは戦力には全く関係しません
というより、「打った感じが好きなラケット」では打球が失速することが多いというのが、私どものラケットフィッティングで得られた結論です。
ですから、プレイヤー自身が「打ちやすい」と感じても、戦力アップにつながらないというケースが実際には少なくないのです。

勝つことを目指したラケット選び

勝つことを目指してラケット選びを考える場合、TENNIS-ONEでは「勢いのある打球が、一打一打の運動負荷が少ない状態で打てているかどうか」という点に着目します。
というのも、テニスの試合で勝ち上がるためには、基本的に長時間戦う必要があるため、1,000回くらいは平気で打ち続けられる打ち方でないと実戦的とは言えません。
いくら勢いのあるショットが打てても、無理な運動だったり、身体が力んでいたり、バランスが崩れやすかったりするような場合は、戦力的に見て有利な状態とは言えません。
そんな状態では継続性が維持できないからです。
簡単に言えば、「勢いのある打球が少ない運動負荷で打てているかどうか」ということになるのですが、それを判断するには「勢いのある打球=打ち出された打球の勢いと安定性」「少ない運動負荷=打っているときのプレイヤーの身体の動き」という二つのものを同時に観察する必要があります。
そして、この「2つの要素を同時に観察する」ということが、自分に合うラケットについてプレイヤー自身が正確に判断できない理由でもあるのです。
なぜなら、プレー中のプレイヤーは、この二つのことについてほとんど把握していないからです。

意外に見ていない自分の打球

走り回りながら、何か小さいものの動きをじっくり観察するというのは、多くの人にとってそれほど簡単なことではないようで、自分が打った打球の状態をじっくり観察しようとすると、ほとんどの場合、身体の動きが止まったり、遅くなったりするようです。
そのため、スムーズな打ち合いを続けるのが困難になります。
さらに、ゲーム中は、打った後すぐに相手の動きを見てしまうため、自分の打球の状態を全く見ていないという方もかなり居るようです。
「相手がこれから何をしようとしているのか」をできるだけ早く読もうととするため、自分の打球の状態を把握するのがおろそかになってしまうのです。
ボールは一応見えてはいるのですが、ハッキリとは見ていないという状態です。
テニスワンのラケットドックの現場でも、ラケットを持ち替えて、かなり打球の勢いが変わったのをコーチから指摘されても、「そうですか?」と本人が半信半疑のケースが珍しくありません。
こうしたことから、自分が打った打球については「見ているようで見ていない」というケースが多いようで、その勢いの違いを把握するまでには至らないようです。
テニスは、こちらが打ち出す打球によって相手の返球を困難にさせるスポーツなので、戦力的な面で一番大事な要素は「どんな打球が打ち出されているか」ということなのですが、多くのプレイヤーはそれをほとんど見ていないわけです。

自分の動きは把握できない

1.ボールへの集中が途切れる

テニスは、飛んでくるボールを打ち返すスポーツなので、プレイヤーが打つ前のボールは常に高速で移動しています。
そのため、プレー中は意識をボールに集中させないと、ミスヒットが増えて正確な返球ができなくなります。
ボール以外の何かに注意を向けながら打ち合いが続けられるほど、なまやさしいスポーツではないわけです。
ですから、ボールを打ち続けているときのプレイヤーが、「はて、自分の身体の動きはどうなっているだろうか」などと考えたとたんにミスが出て、打ち合いが途切れてしまうでしょう。

2.本来の動きが失われる

さらに、プレー中はボールの速度にリンクして身体を動かさねばならないので、プレイヤーの身体の各部分はかなり速く動いています。
そのため、その状態をプレイヤー自身がしっかり認識しようとすると、認識可能なスピードレベルにまで、身体の動きの速度が遅くなる可能性が高いのです。
反射的に運動している最中にその動きをきちんと把握しようとすると、動きが鈍くなってしまうわけです。
そのため、自分の打ち方に意識を向けたとたんに本来の動きではなくなって、動きがギクシャクしてミスが発生しやすくなります

意外に格好良くない

1.ボールを打っている最中に自分の動きに意識を向けると集中が途切れて打ち合いが続かず、2.意識を向けたことで本来の動きが失われてしまうという状態では、プレイヤー自身が自分の動きを正確に把握するのは早めにあきらめたほうが良さそうです。
ですから、自分の身体の動きが自分の想像していたのと全く違うということが容易に起こり得るわけで、ビデオ撮影した自分のプレー画像などを見たときに、自分の動きが思っていたほど格好良くないことに初めて気づくというのも無理からぬことなのです。

観察者の判断に任せる

ということで、勝ちやすいラケットを選ぶための判断材料となる「打球の状態」と「プレイヤーの動き」という2つの要素をプレイヤー自身が把握していないので、自分では判断ができないということになるのです。
合うラケットを選ぶには実際に試してみるしかないのですが、プレイヤー自身が判断できないのであれば、プレー中の「打球の状態」と「プレイヤーの動き」を誰かに見てもらうしか方法がありません。
ですから、「自分に合うラケット」を選ぶためには、試打している姿を自分以外の誰かに観察してもらった上で、その人の判断に任せるしかないというのが結論です。
自分に合うラケットを選ぶには、「打ったときの自分の感覚や印象を信用してはいけない」ということを理解するだけで、大きな前進だと思います。

テニスワンのラケットフィッティング・サービス

TENNIS-ONEがBTLと協同で行っている「ラケットドック」は、実際のプレーをコート上で見ながら、ラケットの持ち替えによるプレイヤーのパフォーマンスの変化を専任のコーチが観察して、そのプレイヤーの身体に合うラケットを選び出すというサービスです。
自分に合うラケットを選び出すために、ご検討いただければ幸いです。

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