打ち方は使うラケットで決まる!

打ち方は
使うラケットで決まる

上達を目指して打ち方をいろいろ工夫したり、良いフォームを身に付けようと努力したりしている方は多いと思いますが、そういう方が「自分の打ち方は使うラケットで決まる」などという話を聞いて、すんなりと納得する可能性は低いと思われます。
でも、これは単純な事実であり、誰でも「打ち方は自分の思いどおりにはならない」のです。
その理由は簡単で、テニスが打球をコートに入れるスポーツだからです。
ですから、打球をコートに入れようとしない人が一人でもコートに入るとゲームが成立しません。
そのため、テニスプレイヤーであれば誰でも例外なく、打球をコートに入れようとして打っているわけです。
もちろん、入れようとして打っても実際には失敗することが多いのですが、テニスをする以上、入れようとする取り組み自体が放棄されることは基本的にありません。

運動が調節されて
打球がコートに入る

そして、この「打球をコートに入れる」という課題は「使うラケットが何であっても変わることはない」ので、テニスプレイヤーであれば誰でも例外なく、[そのときに使っているラケット]で打球が相手コートに入るように打とうとします
ですから、良く飛ぶラケットを使ったときにアウトが続いたり、飛びの悪いラケットを使ったときにネットが続いたりすることは基本的にないわけです。
というのも、ラケットを持ち替えて最初の2~3球はそういう状態になることはあっても、この課題に縛られている限り、その後は運動が調節されて打球がコートに入るようになるからです。
そのため、良く飛ぶラケットを使ったときは、打球が飛び過ぎないように運動が抑制されて、飛びの悪いラケットを使ったときは、飛ばすために力が入るわけです。

ゴルフに例えると

これもゴルフに例えると、100ヤード(約90m)のアプローチを打つ際に、飛びの出やすいクラブを選んだときはスイングが小さくなり、飛びの出にくいクラブを選んだときはスイングが大きくなるのと同じです。
練習場で「打ちっぱなし」の状態であれば、好きなようにクラブを振ることができますが、ボールの落とし場所が限定されたとたんにスイングには制限が加わるわけです。
ショットの結果を気にしないのであれば話は別ですが、限定された距離に飛ばすという目的達成が最優先の場合は、使う道具が変わればスイングは変わらざるを得ないわけです。

飛びの計算式

ここで、前のページで出てきた飛びの計算式を再登場させていただきます。
【プレイヤーのパワー=5】+【ラケットの飛び=5】=【テニスコート=10】
というのを基準に考えると、等式の右側の【テニスコート=10】については変更が許されません。
そのため、【プレイヤーのパワー=5】の人が【飛び=5】のラケットから【飛び=6】のラケットに持ち替えた場合、トータル11になってしまうので、それをトータル10にするために【プレイヤーのパワー=5】の人は打つときのパワーを5から4に下げることが求められます。
そこに本人の思いや希望を反映させる余地はなく、プレーを続けようとすれば否応無しということです。
逆に、【プレイヤーのパワー=5】の人が【飛び=5】のラケットから【飛び=4】のラケットに持ち替えた場合、トータル9になってしまうので、【プレイヤーのパワー=5】の人はパワーを5から6にアップさせることが要求され、打つときに力が入るようになります。
これも、好むと好まざるにかかわらず、ポイントを失いたくなければそうなるわけです。
【プレイヤーのパワー】+【ラケットの飛び】=【テニスコート】
という等式で右側の値を一定にするには、左側の【プレイヤーのパワー】と【ラケットの飛び】の合計が常に同じにならなければならないので、このうちの片方が大きくなればもう片方は小さくなるという相殺関係が常に維持されることが必要です。

ラケットの影響からは
逃れられない

テニスでは、ラケットを使わずにボールを打つことが許されていないので、全てのボールはラケットから打ち出されますが、そのボールの飛び方は、そのときに使っているラケットの特性の影響を直接受けます。
ラケットの影響を受けずにボールを打つことは誰にもできないわけです。
でも、コート上では、実際のボールの飛びがラケットに左右されてはまずいので、ラケットの影響でボールの飛びが変わるのを防ぐように打ち方が調整されます。
さらに、誰でも、同じミスを3度も4度も繰り返すのは絶対にイヤなので、そうした打ち方の調整はラケットを持ち替えてすぐに発生します。
ですから、「ラケットで変わるのはショットの結果ではなくプレイヤーの運動」というのは、ちょっと考えれば、「制限された範囲内に打ち込むスポーツ」としては当たり前のことなのです。

打ち方の工夫や練習は必要

ここまで書いてきたように、誰でも、ラケットの影響を受けた打ち方になっているのですが、そこに本人の希望や努力が入る余地が全くないということではありません。
長時間の試合で勝ち上がるためには、運動負荷の少ない状態で強烈な打球が打てることが求められるので、そに向けて効率的な運動を身に付けるための動きの工夫や繰り返し練習が不可欠であることは言うまでもありません。
ただ、ラケットの影響から逃れられないことも間違いない事実なので、それを前提にして「練習や努力」と「ラケットの影響」がケンカしないようにすることが必要です。

ラケットの影響とケンカしない

ラケットの影響で起きていることを努力で直そうとしてもムダなので、「ラケットのせいで起きていること」と「自分の動きの問題」をきちんと分けることが大切です。
打つときにどうしても力んでしまったり、腕が縮んでスムーズに振り抜けなかったりするのは、打球をコートに入れるために起きているケースがほとんどなので、そのときに使っているラケットのせいなのですが、それを直すために時間をかけて練習を重ねても効果は得にくいわけです。
また、ラケットの特性の影響を受けつつも、飛んで来るボールの状態に合わせた毎回のスイング調整も必要なので、打ち方についてプレイヤー自身の自由裁量で決められる範囲は意外に狭いことを理解しておく必要があります。
ですから、ラケットの影響を意識的に打ち消そうとしたり、飛んで来るボールの状態と無関係に自分の思ったとおりのスイングを一本調子にやろうとしたりするのは、結果の出ない努力になる可能性があります。
ラケットの影響を受けていることを前提にした上で、それを生かすようなスイングイメージが持てれば最高だと思います。


ラケットとプレイヤーの関係をもう少し掘り下げてみたいと思う方は以下のページをご覧ください。

ラケットの性能は使う人によって変わる

ラケットの影響は自覚できない

ラケットの影響が戦力を左右する

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◇ボールが面からこぼれてネット
ガットが動かないと「食い付き感」が生まれないので、インパクトでボールをつかまえられずにポロッとこぼれてネットすることが多くなります。そう、あの惜しいネットは食いつかないガットのせいで、自分のせいではなかったかもしれないのです。
◇スピンで押さえ込めずに浮いてアウト
さらに、インパクトで動いたガットが戻るときに順回転がかかるので、ガットが戻らないと回転が安定せずスッポ抜けのアウトが出やすくなります。逆に、確実に回転がかかればショートクロスやスピンロブなどが打ちやすくなります。
◇打球の深さがバラバラ
ガットの動きが安定せずに、ボールインパクトで動いたり動かなかったり、戻ったり戻らなかったりすれば、フェースから打ち出される打球の角度が毎回変わるので、その影響で打ショットの深さが不安定になります。

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