ラケットの特性は使う人で変わる

ラケットの性能は
使う人によって変わる

これからラケットを買おうと考えている方は、候補のモデルについて、できるだけ詳しく知りたいと思うはずです。
これは当然で、購入するか否かを正しく判断するには、対象商品についての正確な情報が必要だからです。
でも、テニスラケットに関しては、詳しく知ろうとしても「報われない結果」になることが多いかもしれません。
なぜなら、「テニスラケットの性能は使う人によって変わってしまう」からです。
何だか、最初から人を煙に巻くような話で恐縮ですが、その仕組みはいたって簡単で、テニスが「限られた範囲内にボールを打ち込むゲーム」であることがそのカギを握っています。

テニスコートの広さは一定

テニスは、テニスコートという限られた範囲内にボールを打つスポーツで、それに失敗するとポイントを失います。
そして、テニスコートの広さは世界共通なので、小学生プレイヤーも、2mを超える外人選手も、同じ深さに打つことが求められます。
ですから、プレイヤーのパワーの有る無しに関係なく求められる飛距離は一定なので、約2

打ちやすいラケットは
人それぞれ

そして、そうした限られた範囲内にテニスボールを打ち込みやすいラケットは、当然ですが、人それぞれで違います。
力がない人にとっては飛びの出やすいラケットのほうが打ちやすく、パワフルな人にとっては飛びを抑えたラケットのほうが打ちやすいというように、一定の深さにボールを飛ばしやすいラケットは、プレイヤーの身体特性や運動特性に応じて変わるわけです。

ゴルフクラブに例えると

ゴルフに例えると、100ヤード(約90m)のアプローチを打つ際に、一番安心して使えるクラブが人それぞれで違うのと同じです。
パワーのある人は飛びを抑えたクラブを選び、パワーのない人は飛びやすいクラブを選んだほうが、無理のない自然なスイングができるのでショットが安定しやすいわけです。
ですから、誰もが100ヤード(約90m)のアプローチが簡単に打てるクラブというものは無いのですが、それと同じで、テニスの場合も、適切な深さに打つのに誰もが打ちやすく感じるラケットは無いのです。

飛びの計算式

ここで、打球の飛びについて単純に数値化して考えてみたいと思います。
「プレイヤーのスイングパワー」「ラケットの飛び」をプラスしたものが「ボールの飛距離」だとすれば、次のような計算式が成り立ちます。
【プレイヤーのパワー】+【ラケットの飛び】=【飛距離】
そして、適切な飛距離はテニスコートの広さによって決まるのでこうなります。
【プレイヤーのパワー】+【ラケットの飛び】=【テニスコート】
これらの各項目に数値を入れて説明させていただきます。
【プレイヤーのパワー=5】+【ラケットの飛び=5】=【テニスコート=10】
というのを基準に考えると、
【プレイヤーのパワー=4】の人が【飛び=5】のラケットを使うと、トータル9になって飛びが足りなくなります。
ですから、【飛び=5】のラケットは【プレイヤーのパワー=4】の人にとっては「飛びの足りないラケット」ということになるわけです。
これに対して【プレイヤーのパワー=6】の人が【飛び=5】のラケットを使うとトータル11になって飛び過ぎの状態になります。
ということは、同じ【飛び=5】のラケットでも、使う人によって「飛びが悪いラケット」になったり、「飛びすぎるラケット」になったりするわけです。
【飛び=5】のラケットは、【プレイヤーのパワー=4】の人にとっては「力んで打たないと打球が短くなるラケット」であり、【プレイヤーのパワー=6】の人にとっては「スイングを小さくしないとアウトするラケット」ということになり、同じラケットであっても、使う人によって性能評価が変わるということです。

伝わりやすさも
ラケットによって変わる

さらに、ラケットはプレイヤーの運動をボールに伝えるための道具ですが、その伝わりやすさも「プレイヤーの運動特性」と「ラケットの特性」との相性によって変わります。
そして、プレイヤーの運動が打球に伝わりやすいラケットを選べば、楽な運動でも打球の勢いが出やすくなるのに対して、伝達効率の悪いラケットでは、強い運動をしても打球が失速しやすくなります。
そのため、伝達効率の良いラケットでは無理な運動をしなくて済むのに対して、伝達効率の悪いラケットでは打球の勢いを出すために力んで打つことが多くなるので、軸がブレやすくなって暴発が増えます。
そして、この伝達効率についてもプレイヤーとラケットの相性次第のことなので、単独で伝達効率の良いラケットというものは存在しません。
同じラケットでも、プレイヤーとの相性次第で良く飛んだり、あまり飛ばなかったりということが起こるわけです。

他人の評価はあてにならない

そのため、ラケットについて詳しく知りたい人がネットで情報を集めても、そこで得られる内容はかなりバラバラで、人によって全く違う評価であることが少なくないことに気付くでしょう。
「制限されラケット範囲に安定的に打球を打ち込みやすいラケット」は一人ひとり異なるので、逆に言えば、特定のラケットについて誰もが同じような評価を下す可能性はほとんどないということです。
ですから、他人が良いと言ったラケットが自分にも良いラケットである確率はかなり低いと言えます。
そのため、最初の述べたように、テニスラケットを選ぼうとするときに、ラケットの性能や特性について詳しく知ろうとするのは、ムダな努力になる可能性が高いわけです。

メーカーの解説や
ショップのアドバイスも
アテにできない

ラケットメーカーやテニスショップのホームページを見ても、そこに書いてあるのはラケットのことだけなので、それを鵜呑みにして自分のラケットを選ぼうとするのはちょっと無謀かもしれません。
また、ラケットに詳しいショップスタッフにラケット選びの相談をしても、そのスタッフの方が自分のプレーを知っている可能性は少ないので、適切な選択になるかどうかは定かではありません。

自分に注目する

でも、ラケットについて何もわからない状態で手当り次第に選ぶわけにもいかないので、具体的にどうすれば良いかということになりますが、実は、ここから先が簡単ではありません。
ただ、ラケットの良し悪しはプレイヤーとラケットの関係で決まることなので、プレイヤーの存在を忘れてラケットだけに注目しても正しい判断にならないことは間違いないでしょう。
そして、これが「簡単ではない理由」なのですが、ラケットという「モノ」はわりと単純かもしれませんが、プレイヤーという「ヒト」はかなり複雑です。
そのため、ラケットについてどんなに詳しくなっても、それを使うプレイヤーのことがわからなければ適切なものを選びようがありません。
ですから、自分というプレイヤーに注目することがラケット選びの第一歩だと言えます。
どんなラケットを選んでも、それが良いかどうかを決めるのは自分の特性次第だということを忘れないでください。


ラケットとプレイヤーの関係をもう少し掘り下げてみたいと思う方は以下のページをご覧ください。

打ち方は使うラケットで決まる

ラケットの影響は自覚できない

ラケットの影響が戦力を左右する

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◇ボールが面からこぼれてネット
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さらに、インパクトで動いたガットが戻るときに順回転がかかるので、ガットが戻らないと回転が安定せずスッポ抜けのアウトが出やすくなります。逆に、確実に回転がかかればショートクロスやスピンロブなどが打ちやすくなります。
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