ラケットメーカーの宣伝は全て幻想

ラケットメーカーの
宣伝文句は全て幻想!

このタイトルを見て「ショップのクセにメーカーの宣伝にケチをつけるなんて良くないのでは」と考える方が少なくないかもしれません。
でも、幻想を信じてラケットを買って、使ってみたら「何だ、大したことはないじゃないか」と失望してしまうと、次からラケットに期待しなくなるので、それを避けるために最初から変な期待は持たないで欲しいのです。

それにしても「全て幻想というのは言い過ぎではないか」と思われるかもしれませんが、あえて決めつけてしまいます。
ラケットメーカーの宣伝文句は全て幻想です
その理由は三つありますが、内容的にはとてもシンプルで、「言われてみれば当たり前」という程度のことです。

1.メーカー供給のラケットにはガットが張ってない
2.誰が打っても同じ結果になるはずはない
3.ラケット単体ではボールは打てない

1.ガットが張ってない

ラケットメーカーは、そのままではプレーに使用できない半完成品(ガットが張っていない)の状態でラケットのフレームを供給しているのに、ガットが張ってあるラケットで打ったときの性能をアピールしています。

テニスラケットの中で実際にボールが当たるのはガットの部分なので、張ってあるガットのアクションやレスポンス次第でボールの飛びや回転などが最終的に決まるため、ラケットのパフォーマンスの主役はフレームではなくガットです。
ですから、どんなに優れた性能のラケットでも、ガット張りが不適切なだけで「これ以上ないくらいに打ちにくいダメなラケット」になってしまいます。

どんなガット張りでも

ラケットメーカーのカタログやホームページには、ラケットから打ち出された打球軌道の図などが掲示されていて、このラケットで打つとこんな球筋になりますというような説明が載っていたりしますが、そこにはガット張りについての注釈はありません。
ですから、こんな広告を見た人は、ガット張りのことが頭からスッポリ抜けて「どんなガット張りでもそんな球筋の打球が打てる」と思ってしまうようです。
でも、仮に同じ硬さに張り上げてあっても、ナイロンとポリでは飛びが異なり、回転量や打球軌道も変わります。

フレーム販売なのに
打ったときの特性を解説

もともと、フレームだけではボールが打てないはずなのに、フレームだけで販売されている商品について、ボールを打ったときの特性を解説すること自体に無理があります。
調理前の食材について、これを料理するとこんな味になりますと言って宣伝するようなもので、料理は最後の味付け次第、ラケットはガット張り次第で全てが変わってしまうわけです。

2.誰が打っても同じ結果になる
はずはない

前項で「このラケットで打つとこんな球筋になります」という説明ではガット張りが無視されていると書きましたが、同様に、誰が打ったのかについても一切触れていません。
そうすると、それを読んだ人は「そのラケットで打てば誰でも(もちろん自分でも)そんな球筋になる」と思っても不思議ではありません。

打つ人が変われば
結果はバラバラ

でも、テニスプレイヤーは一人ひとり特性の異なる存在なので、同じラケットを使ったとしても、球筋は人それぞれでバラバラになります。
使うラケットが同じでも、パワフルなプレイヤーが使ったときは、飛びすぎてアウトするのを防ぐために回転量が増えたり、あまりスイングパワーのない人が使ったときは、打球が短くなるのを防ごうとして回転量が減って打球軌道が高くなったりします。

同一条件でなければ

以前は契約プロの試打データなどが商品解説の根拠になっていたようですが、一般プレイヤーが打つ場合、そのプロ選手と同じスイングをしない限り同じ打球軌道にはならないのは明らかです。
最近では、ラケットを振るマシンでボールを打っているケースもあるようですが、この場合も同様に、そのマシンと同じパワーでスイングしない限り同じ球筋にはならないわけです。

ラケットがパワーアップ

「新素材の採用でラケットの反発力が増してパワーアップしました」なんて聞くと、自分のショットの威力も増すような気がしますが、それは誤解です。
ラケットのパワーは足りなくても過剰でもプレイヤーにとっては迷惑な話で、パワーが不足ならネットしないように力んで打つようになり、パワーが過剰ならアウトしないように運動が萎縮します。
必要なのは、自分にとってちょうど良いレベルのパワーなので、それ以下でも、それ以上でも自分には向かないわけです。

他の誰か知らない人の話

テニスプレイヤーが一人ひとり違う以上、フィットするラケット、打ちやすいラケットは人それぞれで違うので、カタログやホームページに書いてある甘い言葉が自分にも共通に当てはまると考えるのは早とちりです。
「打球スピードがアップしてスピン量が増大!」などと書いてあると、ちょっと気持ちが動くかもしれませんが、「自分の知らない誰かが、特定のセッティングで打ったときにはそんなことがあったのかもしれない」くらいに受け取っておいたほうが賢明です。

3.ラケット単体では
ボールは打てない

以下は、あるメーカーのラケットについての解説です。

…精度の高いボールコントロールを可能にしました。強烈なスピンと速度で着弾し、バウンド後によく弾むパワーはそのままに、相手を打ち崩すヘビードライブを繰り出します。

これを読むと、そのラケットを使えば強烈なショットが打てるようになって、自分が強くなれそうな気がします。
でも、ここで冷静になって考えてみてください。
ラケットフレームの構造を思い浮かべてみると、その中に可動する部分がないことがわかります。
もちろん、動力も付いていません。
そういう単純な構造のものが、打球をコントロールしたりスピンをかけたりしてくれると考えるのはちょっと無謀ではないでしょうか。

強烈なショットを打ち出す
ラケットは存在しない

もっと根本的なことを言うと、テニスラケットはそれ自体では動けないので、人が手に持って振らない限り、じっとしたまま何の機能も発揮しません。
当たり前のことですが、ボールを打つ主体はプレイヤーであってラケットではありません
ですから、強烈なショットを自ら打ち出すラケットなどというものは存在しないのです。

プレーの主体のプレイヤーと
ラケットの関係で決まること

ラケットメーカーのカタログやホームページには「パワー」「スピン」「コントロール」等の言葉があふれているので、読むとその気になって、自分のショットが抜群に良くなるような気がしてきます。
でも、「コントロール性の高いラケット」と聞いただけで、そんなものがあり得ないことは誰にでもわかると思います。
カーボンパイプのフレームにガットを張っただけというシンプルな構造のラケットに、打球をコントロールする機能が付いていたら、まさに驚きです。
打球がパワーアップするかどうか、スピン量が増すかどうか、コントロールしやすくなるかどうかは、全て、プレーの主体となるプレイヤーとラケットの関係で決まることなので、ラケット単体で何かをしてくれると期待するのは無理があります。

同一条件下でなければ
同じ結果にならない

ひいき目に見て、カタログやホームページに記載されていることにウソはないと思いますが、プレイヤー(多くの場合は契約プロ)とストリング・セッティング等が限定された状態でのことなので、単にその条件下ではそうなったということを示しているに過ぎません。
そして、一般プレイヤーがショップで買ったラケットにガットを張って打った場合、その時の条件とは全く別モノになる可能性が高いので、カタログに書いてあるのと同じ結果が得られることを期待するのは無理があります。

助けてくれる
ラケットは無い

このように、ラケットの性能はガット張り次第でどうなるかわからない上に、同じラケットでも使う人によってボールの飛び方が変わるわけです。
ですから、ラケットメーカーの宣伝文句に踊らされてラケットを購入しても、期待したような効果が得られる可能性は低いでしょう。
ラケットが何かをしてくれるかもしれないという甘い期待を完全に捨てて、「打球のスピードをアップしてくれたり、スピンの量を増加してくれたり、球筋をコントロールしてくれたりするラケットなどは存在しない」ことを肝に銘じてください

でも、快適に打てるラケットは必ずある!

自分の身体の動きが
良くなるかどうか

ただ、矛盾したことを言うようですが、打球スピードをアップさせやすかったり、スピン量を増加させやすかったり、コントロールしやすかったりするラケットは確実に存在します
でもそれは、ラケット単体の機能によってそうしたメリットがもたらされるのではなく、プレイヤーとラケットの相性が良ければ、そういう快適な状態が生まれるということなのです。
ですから、そういう機能を持ったラケットが存在するということではありません
自分が特定のラケットを使ったときだけ、自分の身体の動きが良くなってそういう結果が得られるというだけのことです。
ですから、ショットが良くなるかどうかはラケットの機能で決まるのではなく、「自分の身体の動きが良くなるかどうか」で決まるのです。

合うラケットは人それぞれ

さらに、テニスプレイヤーの身体と運動機能は人それぞれで異なるので、その特定のラケットが自分以外の人にも有効である確率はそれほど高くはありません。
なので、自分に合うラケットを自分以外の人に勧めるのは避けたほうが良いかもしれません。

プレイヤーの動きが良くなる
ラケットを見つける

普通の商品を選ぶときのように、高機能の商品を選べば高いレベルの結果が得られるというイメージは、テニスラケットを選ぶときは捨ててください。高機能のラケットはありません
「プレーの主体となるプレイヤーの動きが良くなるラケット」を見つけることがラケット選びのゴールです。

ラケット・フィッティングが
ベスト

そして、プレイヤーの動きが良くなるラケットを見つけるには、試打している姿を専門のスタッフが診断して、最も良い状態になるラケットを探し出すラケット・フィッティングが一番手っ取り早いでしょう。
これまで10,000名以上のテニスプレイヤーのフィッティング実績を持つ専門スタッフがお待ちしていますので、テニスワンのラケット・フィッティングサービスをぜひご利用ください。

GUT LIVEなんて必要ない![広告]
ガットの動きが悪いせいで起こるネットやアウトを、全部自分のせいだと思いたい人には、GUT LIVEは必要ありません。
◇ボールが面からこぼれてネット
ガットが動かないと「食い付き感」が生まれないので、インパクトでボールをつかまえられずにポロッとこぼれてネットすることが多くなります。そう、あの惜しいネットは食いつかないガットのせいで、自分のせいではなかったかもしれないのです。
◇スピンで押さえ込めずに浮いてアウト
さらに、インパクトで動いたガットが戻るときに順回転がかかるので、ガットが戻らないと回転が安定せずスッポ抜けのアウトが出やすくなります。逆に、確実に回転がかかればショートクロスやスピンロブなどが打ちやすくなります。
◇打球の深さがバラバラ
ガットの動きが安定せずに、ボールインパクトで動いたり動かなかったり、戻ったり戻らなかったりすれば、フェースから打ち出される打球の角度が毎回変わるので、その影響で打ショットの深さが不安定になります。

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