フレームが良ければシンプルに

ラケットフレーム(素材)がプレイヤーにフィットしていて良い感じで打てているときは、ガット張り(味付け)は複雑にせずにシンプルなセッティングにしたほうが良いというお話です。さらに、打球感でガットを選ぶのは危険で、張上の硬さについても「硬いほうが、柔らかいほうが・・・」ではなくちょうど良いのが一番です。

フレームが良ければ味付けはシンプルに


フレームに張るガットの種類と張り上げの硬さ(=ストリング・セッティング)については、「ラケットの性能をより生かすにはどうすれば良いか」という方向で考えている方が少くないと思われます。
車に高価なオプションパーツを取り付けたり、アイスクリームにトッピングを載せたりすると、性能が向上したり、美味しさが増したりするわけですが、ラケットもそれと同じように考えて、「良いストリング」を張ればラケットの性能が向上すると考えてしまうのかもしれません。
ですが、その考えはちょっと危険です。
料理に例えると分かりやすいかも知れませんが、「素材(フレーム)が良ければ味付けはシンプルで良い」とお考えいただいたほうが良いかもしれません。
良いステーキ肉であれば、余計な手間をかけずに塩+コショーで十分に美味しいわけです。
つまり、フレームの特性がプレイヤー本人に合っている場合は、味付け、つまり、ストリング・セッティングはあれこれ工夫せずに標準的なものが良いということです。

ストリング・セッティングは不満解消の手段

仮に、プレーがうまく行かなくてラケットに何か不満を感じる場合には、ストリング・セッティングで工夫するというのはアリです。
つまり、不満の解消のためにセッティングを変えるのはアリなのですが、そうではなく、特に不満はないのに、「ストリング・セッティングを変えれば、もっと良くなるのではないか」と考えるのはちょっと危険です。
プラスアルファを探すのではなく、マイナスポイントを無くす方向で考えたほうが、セッティングを間違えて損をすることが避けられるでしょう。

ストリングの特性でラケットの性能が変質する!

インパクトの感触がマイルドなもの、ホールド性が高いもの、弾きの鋭いもの、良く飛ぶもの、飛びを抑えたもの等々、ストリングの特性はいろいろありますが、そうした特徴的なフィーリングのアイテムを使うと、それによってラケットの性能が変わります。
変えたことで何かが良くなるかもしれませんが、その良くなったのとは別のところでデメリットが発生する危険もあります。
ですから、変える前に合っていたラケットが、ストリング・セッティングを変えることで勝ちにくくなってしまうということもあるわけです。
ですから、高いガットを張れば良い感じで打てるとは限らないのです。

「感触」で選ぶケースが多い!

さらに、ほとんどのケースで、ストリングの選択基準は「感触」なのですが、これもかなり問題なのです。
ボールを打ったときの「感触」は、プレイヤー自身がわざわざ感じ取ろうと努力しなくても、手を通じてダイレクトに感じ取れる情報ですので、それがストリングを選ぶときの判断基準になりやすいのです。
でも、ここで注意していただきたいのは「打ったときにプレイヤーがどう感じるかは戦力には全く影響しない」ということです。
打球感が気持ち良くても戦力がアップするとは限らないわけです。
さらに、特徴的な感触のほうが違いがわかりやすいので、特徴的なものを選ぶようになる可能性が高いのです。
その結果、ストリングの特性の影響を強く受けて、ラケットの基本性能が大きく変質してしまう可能性も高くなるわけです。

戦力アップにつながるかどうかがキーポイント!

テニスを単なるフィットネスとしてではなく、勝とうとしてプレーしているのであれば、「戦力アップにつながるかどうか」という基準でストリング・セッティングを決める必要があります。
そして、そための最も簡単なチェック方法は「相手に聞く」というものです。
打ったときに自分がどう感じるかではなく、「こちらの打球が行っているかどうか」を相手に尋ねるわけです。
相手にプレッシャーを与えられる打球が出ているかどうかということです。
これは、プロ選手などもやっていますが、自分が気持ち良く打てているかどうかより、攻撃力のある打球が出ているかどうかのほうがずっと大切だということを彼らは知っているからです。

ホールド性が好まれる傾向

日本人プレイヤーの傾向として、ホールド性の高いマイルドな感触のストリングを好む面があるようです。
ホールド性の高いマイルドな感触のストリングは価格が高めなので、価格の分だけ何か良くなるのではと考えられがちですが、プレー上、マイナスの影響が出る可能性もあります。
ホールド感とは、インパクトでストリング面にボールが「ググッ」と載っている感じのことですが、これが感じられると、ボールを自分でしっかりコントロールしている「安心感」のようなものが得られるようです。
でも、「ググッ」と載っているということは、言葉を換えれば、ボールがアッサリ出て行っていないわけで、もしかすると、「ググッ」と載っている間に反発力が減衰して打球が思ったほど元気良く飛んでいないかもしれません。
いずれにしても、打球フィーリングの好き嫌いでストリング・セッティングを決めていると、意外にも、知らないうちにプレーパフォーマンスが良くない状態に陥ってしまう危険があります。

硬すぎるケースが多い!

最近の傾向として、ストリングマシンの性能向上にともなって、張り上がりが硬すぎるケースが増えているようです。
フレームに記載してある適正テンション範囲は数十年前からあまり変わっていませんが、その間のストリングマシンの性能向上によって、同じテンションで張っても、張り上がりが以前より格段に硬くなりやすいのです。
マシンの性能が変わっても、実際に適切な硬さに張り上げられていれば問題はないのですが、ここに深刻な問題があります。
それは、多くのケースで張り上がり時のストリング面の硬さを計測していないという問題です。
料理を作って味見をしないのと同じで、これではどんな仕上がりになったのかが分かりません。
何ポンドで張ったというのは、あくまで使用したマシンの設定値であって、それで結果的に、ストリング面がどういう硬さに仕上がったか(面圧)については、専用の面圧測定機で測らないと分かりません。
その測定機を備えていない場合が多いのですが、そういう場合は張りっぱなしということです。
そうしたことから、フレームに書いてある適正テンションの数値を鵜呑みにして張ったら、硬くなりすぎてしまったというケースが多いのですが、レシピどおりの調味料を使って料理をしたら激辛に仕上がってしまったというのと同じです。
そういう場合も、できた料理の味見をすれば激辛に気づくわけですが、味見をしてないため、テニスエルボーになって初めて気が付いたという事例が結構あります。
テニスのプレーで使うのは、ストリングマシンではなくテニスラケットですので、張る時のマシンの設定値(テンション)がいくつであったかは、プレーに関係ありません。
ストリング面がどの程度の硬さに張り上がったのかが大切なのですが、その部分が無視されているケースが多いのが現状の大きな問題だと考えます。

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ガット張りの理想は「打球感を無くすこと」です。「打球衝撃が最小限になるセッティング」が実現すれば、インパクトでヘッドが走る状態になって「伸びて沈む打球」が手に入ります。ガット張りは戦力を左右する大切な要素であり、打球の伸びが勝敗に直結します…

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テニスワンは、快適にプレーできるガット張りの硬さの範囲を10,000回以上の実証実験によって把握してきました。故障の危険のある「推奨テンション」の呪縛から早く逃れて、「伸びて沈む打球」を手に入れるために快適に振り抜ける硬さを目指してください…

知らないと損
ガットについての情報

ガット張りについての40件以上の記事が以下の4つのジャンルに分類されています。

Click!⇒ガット張りで損をする
実際にボールを打つのはガットで、フレームはガットのアクションを受け取るだけの存在なので、ラケットのパフォーマンスの主役はガットです。なので、ガット張りを軽視すると、気づかないうちにプレー上で損をすることになります。このコーナーでは、そうした不利益の具体例を紹介しています。

Click!⇒ガットの種類の選び方
テニスガットについての記事を集めたコーナーです。ガットの基本知識や素材や太さの選び方などの解説と、スピンのかけやすさや打球フィーリングについての記事を紹介しています。ガットについては小さな誤解で大きな損をすることがあるので正しい情報を収集してください。

Click!⇒ガット張りの硬さについて
ガット張りの硬さについてのアドバイスを集めたコーナー。ガット張りについては未開拓の荒野のような状態で、多くのプレイヤーがいまだに「推奨テンションの呪縛」にとらわれています。そのため「快適なプレー」という目的地にたどり着くためのルートを見つけるのは容易ではありません。正しい情報を得て迷路から抜け出してください。

Click!⇒ガットについてさらに詳しく!
ガットについてもっと詳しく知りたい方のための記事を集めたコーナーです。適切な硬さを見つけるための情報と不適切な張上の弊害等についての記事があります。「好きな打球感のセッティング」というワナにハマると戦力低下という迷路から抜け出せなくなります。

◆ガット張りを工夫しても「適切なガット張り」は見つからない
ガット張りについての関心が高い方には残念なことですが、でもこれは、まぎれも無い事実です。
その事実とは、「ガット張りだけでは適切なガット張りを見つけられない」ということで、ガット張りについてどんなに深掘りしても、それだけでは快適なセッティングを見つけることはできません。
なぜなら、ガットだけではボールを打つことができないからです。
ガットはフレームに張らないと使えませんが、そのフレームがプレイヤーに合っていないと、どんなにガット張りを工夫しても快適に打てる状態にはなりません。
ですから、快適に打てるセッティングを見つけるには、その前に「自分に合うラケット」を手に入れることが必要なのです。
でも、この話はもっと複雑で、ガットだけではボールを打てないのですが、同じ理由で、フレームだけでもボールは打てないので、自分に合うラケットを手に入れるには、適切なガット張りがされているラケットを試打することが必要なのです。
なぜなら、ガット張りが不適切なラケットをいくら試打しても良い状態にはならないので、時間のムダになってしまうからです。
テニスワンのラケットドックには適切なガット張りが施されているラケットが用意されているので、プレーが良くなるラケットが見つかります。Click!↓

GUT LIVEなんて必要ない!

ガットの動きが悪いせいで起きるネットやアウトを、全部自分のせいだと思い込んでいる人には、GUT LIVEは必要ありません。


◇インパクトでボールが面からこぼれてネット
ガットが動かないと「食い付き感」が生まれないので、インパクトでボールをつかまえられずにスルッとネットすることが多くなります。
◇スピンで押さえ込めずに浮いてアウト
動いたガットが戻るときに順回転がかかるので、ガットが戻らないと回転が安定せずスッポ抜けのアウトが出やすくなります。
◇打球の深さがバラバラ
ガットの動きが安定せずに、ボールインパクトで動いたり動かなかったり、戻ったり戻らなかったりすれば、ガット面から打ち出されるボールの角度が毎回変わるので、その影響で打球の深さが不安定になります。
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ガットの動きが悪いせいで起こるネットやアウトを、全部自分のせいだと思いたい人には、GUT LIVEは必要ありません。
◇ボールが面からこぼれてネット
ガットが動かないと「食い付き感」が生まれないので、インパクトでボールをつかまえられずにポロッとこぼれてネットすることが多くなります。そう、あの惜しいネットは食いつかないガットのせいで、自分のせいではなかったかもしれないのです。
◇スピンで押さえ込めずに浮いてアウト
さらに、インパクトで動いたガットが戻るときに順回転がかかるので、ガットが戻らないと回転が安定せずスッポ抜けのアウトが出やすくなります。逆に、確実に回転がかかればショートクロスやスピンロブなどが打ちやすくなります。
◇打球の深さがバラバラ
ガットの動きが安定せずに、ボールインパクトで動いたり動かなかったり、戻ったり戻らなかったりすれば、フェースから打ち出される打球の角度が毎回変わるので、その影響で打ショットの深さが不安定になります。

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