ラケットのガット張りについて

ストリングセッティングについて

ストリングを張らないとボールは打てない

テニスラケットは、ストリングを張らないとボールを打つことができません。ラケットのフレームは、それ自体では完成品とは言えず、ストリングを張ることで初めて使用可能な完成品になるわけです。
そして、通常、ボールが当たるのはフレームではなくストリング面ですので(・・・そうでない場合もたまにありますが)、ストリング面の反応がショットの結果に大きく影響します。
ボールインパクト時のストリング面の反応は「ストリングの種類」と「張り上がりの硬さ」という二つの要素によって決まるため、これをひとまとめにして「ストリング・セッティング」と呼んでいますが、ストリング・セッティングはラケットの性能を最終的に左右するキーポイントなのです。

不適切なストリング・セッティングの元凶は「適正テンション」!

そして、このストリング・セッティングが不適切なために、ラケットの性能が台無しの状態で使われているケースがとても多いというのが現実です。
さらに、そういう状態になってしまう原因は、意外にも、ラケットメーカーが表示している「適正テンション」であることが少なくないのです。

ストリングマシンの性能とリンクしていない

ラケットメーカーは、カタログやフレームに「適正テンション」や「推奨テンション」、「RECOMMENDED TENSION」などという項目名で、ストリングを張る際の張力範囲をモデル毎に設定・表示しています。
ところが、この数値があまり現実的ではないのです。 というのも、現在のストリングマシンの性能では、適正テンションの下限値で張っても、通常の使用に適さないくらい硬すぎる張り上がりになる可能性が高い(※1)からです。
実際に、メーカーが自社ラケットの試打会向けにストリングを張る場合、適正テンションの下限値を10ポンド以上下回る張力値で張っているケースが珍しくありません。
テニス専門誌などで新製品ラケットのテストをする場合なども同様です。

「適正テンション」は適正だと思われやすい

ところが、この適正テンションというものが、全く無意味な数値(※2)であるということが、世間一般の常識にはなっていないので、いまだに、この数値を目安にして張り上げ時の張力を決めているケースが後を絶ちません。
その結果、不適切な硬さに張り上がったラケットで肘を壊したり、打球が失速していたりということが実際に起こるわけです。
メーカーという社会的に権威有る存在が自社製品についてわざわざ表記する以上、一般の方が「適正テンションはそのフレームの最適なパフォーマンスを引き出すための設定値」だと思ってしまうのは仕方のないことだと思われますが、良識のあるストリンガーであれば、それを否定するはずですので、メーカー表記を鵜呑みにせずに、そうしたストリンガーの意見を尊重したほうが安全です。

「適切な張り上がり」は「張力」ではなく「面圧」

「何ポンド」という張力の値は、あくまで、張る際に使用するマシンの設定値であって、ストリング面の硬さ(=面圧)を表す数値ではありません
適切な張り上がり」という以上、それは「何ポンド」という張るときの設定値のことではなく、「張り上がった結果のストリング面の硬さ=面圧」のことです。
そのため、張り上がったストリング面の硬さ(=面圧)を測定しない限り何も始まらないと言って良いでしょう。

さらに、モデルが異なれば、同じ張力で張っても張り上がりの硬さは変わります。
ということは、張り上げ時に使用する張力設定をモデル毎に変えなければ、張り上がりの硬さを同じにすることはできないわけです。
ということは、面圧が指定できないと、複数のモデルを同じ条件で打ち比べることもできないということです。

味見をしていない

そして、「何ポンド」という張力を指定して張る場合は、張り上がりの硬さを測定していないケースが多いのですが、結果を全く測定せずに、張り上がりの硬さが安定して適切な状態になっていると判断するのは無謀だと思われます。
適切な結果を得るには、まず、結果の測定がスタートラインです。
張力の数値だけを目安にして張るのは、まるで、味見をしないで料理を作るようなものだと言えます。
スイングウェイトと同じように、ストリング・セッティングにおいても、適切な硬さの範囲というものがあり、その範囲を外れるとプレイヤーに余計な負担がかかり、打球の勢いも失われます。
せっかく、苦労して適切なモデルを選んで、スイングウェイトの数値が適切なラケットを探し出したとしても、ストリング・セッティングが適切でないだけで全てが台無しになってしまいます。
ストリング・セッティングは、それだけ重要な影響力を持っていることをご理解ください。
テニスワンでは、いつも張り上がりの硬さ(面圧)でご指定いただける体制を整えております。


※1:あくまで、硬すぎる張り上がりになる「可能性」であって、必ずそうなるということではありません。
というのも、「何ポンド」という張力の値は、張り上がりの硬さを示すものではないからです。
「何ポンド」という張力の値は、あくまで、マシンの設定値であって、ストリング面の硬さを表す数値ではありません。
ストリング面の硬さはストリングマシンとは別の計測器で計測しないと分かりません。
マシンの精度や張り上げの技術内容によって、同じ張力でマシンを設定しても、同じ硬さに張り上がるとは限らないので、「可能性」という表現になっているわけです。
適正テンションの下限値で張っても、マシンの性能が低かったり、張っている途中で緩んでしまうような状態では、硬すぎる張り上がりにはならないことがあるということです。
※2:適正テンションの表記に有効な面があるとすれば、この数値の上限を超える張力で張り上げたラケットが破損した場合は、メーカー保証の対象にはなりにくいという程度のことです。
下限値を下回る数値で張ることは全く問題がありませんので、誤解のないように。

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ガット張りの理想は「打球感を無くすこと」です。「打球衝撃が最小限になるセッティング」が実現すれば、インパクトでヘッドが走る状態になって「伸びて沈む打球」が手に入ります。ガット張りは戦力を左右する大切な要素であり、打球の伸びが勝敗に直結します…

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知らないと損
ガットについての情報

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実際にボールを打つのはガットで、フレームはガットのアクションを受け取るだけの存在なので、ラケットのパフォーマンスの主役はガットです。なので、ガット張りを軽視すると、気づかないうちにプレー上で損をすることになります。このコーナーでは、そうした不利益の具体例を紹介しています。

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◆ガット張りを工夫しても「適切なガット張り」は見つからない
ガット張りについての関心が高い方には残念なことですが、でもこれは、まぎれも無い事実です。
その事実とは、「ガット張りだけでは適切なガット張りを見つけられない」ということで、ガット張りについてどんなに深掘りしても、それだけでは快適なセッティングを見つけることはできません。
なぜなら、ガットだけではボールを打つことができないからです。
ガットはフレームに張らないと使えませんが、そのフレームがプレイヤーに合っていないと、どんなにガット張りを工夫しても快適に打てる状態にはなりません。
ですから、快適に打てるセッティングを見つけるには、その前に「自分に合うラケット」を手に入れることが必要なのです。
でも、この話はもっと複雑で、ガットだけではボールを打てないのですが、同じ理由で、フレームだけでもボールは打てないので、自分に合うラケットを手に入れるには、適切なガット張りがされているラケットを試打することが必要なのです。
なぜなら、ガット張りが不適切なラケットをいくら試打しても良い状態にはならないので、時間のムダになってしまうからです。
テニスワンのラケットドックには適切なガット張りが施されているラケットが用意されているので、プレーが良くなるラケットが見つかります。Click!↓

GUT LIVEなんて必要ない!

ガットの動きが悪いせいで起きるネットやアウトを、全部自分のせいだと思い込んでいる人には、GUT LIVEは必要ありません。


◇インパクトでボールが面からこぼれてネット
ガットが動かないと「食い付き感」が生まれないので、インパクトでボールをつかまえられずにスルッとネットすることが多くなります。
◇スピンで押さえ込めずに浮いてアウト
動いたガットが戻るときに順回転がかかるので、ガットが戻らないと回転が安定せずスッポ抜けのアウトが出やすくなります。
◇打球の深さがバラバラ
ガットの動きが安定せずに、ボールインパクトで動いたり動かなかったり、戻ったり戻らなかったりすれば、面から出て行くボールの高さが毎回変わるので、その影響で打球の深さが不安定になります。
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◇ボールが面からこぼれてネット
ガットが動かないと「食い付き感」が生まれないので、インパクトでボールをつかまえられずにポロッとこぼれてネットすることが多くなります。そう、あの惜しいネットは食いつかないガットのせいで、自分のせいではなかったかもしれないのです。
◇スピンで押さえ込めずに浮いてアウト
さらに、インパクトで動いたガットが戻るときに順回転がかかるので、ガットが戻らないと回転が安定せずスッポ抜けのアウトが出やすくなります。逆に、確実に回転がかかればショートクロスやスピンロブなどが打ちやすくなります。
◇打球の深さがバラバラ
ガットの動きが安定せずに、ボールインパクトで動いたり動かなかったり、戻ったり戻らなかったりすれば、フェースから打ち出される打球の角度が毎回変わるので、その影響で打ショットの深さが不安定になります。

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