ラケットに付ける振動止めについて

テニスラケットに付ける
振動止めについて

「皆さん、振動というのは少なければ少ないほど良いと思ってはいませんか。」

ストリング面に付ける振動止めの機能は、ストリング面の振動を早く抑えることにあります。
長いタイプや、それにプラスして複数個取り付けている方も居ますが、その影響のプラス・マイナスについて知っておく必要があると思います。

インパクトの打球感は、衝突の衝撃感と言い換えることができますが、振動止めを付けることで、それを小さくすることができます。
それと同時にインパクトの音も吸収して、打球音がかなり小さくなります。

衝撃が小さくなるのは良いことのように思えますが、実際はそうとばかり言えません。
人間の身体はインパクトに反応して、反射的にボールをコントロールする機能を持っており、その時の情報量が少なくなると、反射が上手く機能しなくなる場合があります。

身体に伝わる衝撃と耳から入る衝撃音は、身体の反射にとって重要な情報源になっており、それが小さくなることで、反射がきちんと行われなくなることが考えられるのです。

昔はマイナーな存在だった振動止めが常識的な存在となったのは厚ラケ登場以降です。
それは同時に、テニスエルボーの拡大時期とも重なります。

初期の厚ラケは超刺激的な打感の硬さを持っていましたが、現在の厚ラケは衝撃吸収性が高く、当時とは大きな違いがあります。
さらに、厚ラケそのものの使用率も低下の傾向にあり、フレーム剛性の低い薄いラケットが増えています。
そういうことから、振動止め=オールマイティという考え方は、少し改めても良いのではないでしょうか。

振動止めはその長さによって吸収機能の大小が判断できます。
長いものほど吸収して、小さなものほど吸収量が少なく打感が残ります。
それを前提にして、振動止めの大小で入ってくる情報量を調整するという考え方をしてみてはいかがでしょうか。

もちろん、腕に痛みを感じている場合はこうしたトライアルは避けるべきですが、特に支障がないのであれば、取り外したり、小さいものに取り替えてみても良いでしょう。
それによって、ズルッとしたあいまいなインパクト感覚から、クリアなインパクトに移行して、ショットの切れが増すかもしれません。
いわゆる「タッチが良くなる」という状態です。

インパクトの力の入れ加減、タイミングに微妙なズレを感じている場合などは、治療方法として有効でしょう。

ラケットドックの実施を通じて把握したことですが、振動止めの有る無しによって打球の飛び方が変わります。
通常は無いほうが飛びます。

振動止めの有る無しによってラケットの物理的な特性が変化して、反発力に違いが出るなどとは、普通は考えられていません。
ただ、現実問題として、振動止めの有る無しで、打球の勢いには違いが生まれるケースは少なくありません。
振動止めによってインパクトの衝撃感が変わるので、それに対する身体の反応が変わるので、その結果として飛びが変わると考えられます。

それにしても、ラケットとプレーの関係を知れば知るほど、人間の手の偉大さに驚かされます。

インパクトで、こねるような手の動きしている時に、それを直したいと思っても、なかなか上手く行かないという場合、自分の身体の動きが自分の自由にならないことを思い知らされます。
それは、ラケットが身体に与える影響の一環で、ボールをコートに入れるために手の自然な反応としてやっていることです。

意識して直そうと努力しても無理で、ストリングセッティングを変えるか、ラケットを適切なものに替えれば簡単になおることがよくあります。

振動止めについても、「どうも打球の勢いが出にくいなぁ」と感じたときは、取り外してみるのも一つの選択肢です。

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◇ボールが面からこぼれてネット
ガットが動かないと「食い付き感」が生まれないので、インパクトでボールをつかまえられずにポロッとこぼれてネットすることが多くなります。そう、あの惜しいネットは食いつかないガットのせいで、自分のせいではなかったかもしれないのです。
◇スピンで押さえ込めずに浮いてアウト
さらに、インパクトで動いたガットが戻るときに順回転がかかるので、ガットが戻らないと回転が安定せずスッポ抜けのアウトが出やすくなります。逆に、確実に回転がかかればショートクロスやスピンロブなどが打ちやすくなります。
◇打球の深さがバラバラ
ガットの動きが安定せずに、ボールインパクトで動いたり動かなかったり、戻ったり戻らなかったりすれば、フェースから打ち出される打球の角度が毎回変わるので、その影響で打ショットの深さが不安定になります。

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