初心者向けラケットとは!

初心者向けの
テニスラケット

世の中には「初心者向け」として区分されているラケットがありますが、それについては、ちょっとした誤解があるようです。
それは、「初心者向けのラケットは、性能面で初心者の技術レベルに適している」と思われている点です。

個人の運動特性に合わせて選ぶ

テニス以外のスポーツ用品の多くは、プレイヤーの技術レベルに応じて、上級者向けとか初心者向けとかに区分されています。
そして、上級者向けの道具は使いこなすのが難しいけれど高い機能を発揮するのに対して、初心者向けは使いこなすのは易しいけれど機能的には大したことがないというのが普通です。
ところが、テニスのラケットについては個人個人の運動特性に合わせて選ぶという要素が強いため、初心者だったら誰でもこれが良いと決めつけるのが難しいのです。
一例を挙げれば、フェースサイズが大きいラケットは、ボールが当たりやすくて初心者に向いていると言われることが多いのですが、初心者でもパワーのある人の場合は、そういうラケットではボールが飛びすぎてテニスが難しくなってしまいます。
同じように、上級者だったら誰でも、フェースが小さくて薄いラケットが良いということもありません。
上級者であっても、あまりパワーのない人の場合は楽に飛ぶラケットのほうが良いわけです。
初心者と一口にいっても、性別、年齢、体格、筋力、運動経験などさまざまですので、「テニス経験が少ない」ということだけでひとまとめにして、初心者にはこれが良いでしょうと決めつけてしまうのはちょっと乱暴です。
技術レベルや経験という単純なくくりで分けるより、個々のプレイヤーの状況に合ったものを選ぶことが大切なのです。
また、テニスは基本的にミスが多いスポーツなので、使いこなすのが難しい道具はミスの原因になるので上級者でも敬遠します。
上級者であれば難しい道具を選ぶということはないわけです。
「易しい、難しい」で分類するなら、自分にって合っているラケットは易しく感じて、合わないラケットは難しく感じるということなので、難しいラケットをわざわざ選ぶ必要はないということです。

偏りのないものを選ぶ

それでは、初心者の方が実際に使いやすいラケットを探そうとする時には、どうすればいいのでしょうか。
「個々のプレイヤーに合ったものを選ぶことが大切」とはいっても、全く初めてだと簡単ではありません。
自分がどんなプレーをするのか分からないし、それまで使ってきたものと比べて選ぶこともできないからです。
ですから、初めに選ぶラケットは「性能的に偏りがないこと」が大切です。
良く飛ぶラケットでは抑えて打つ必要があり、飛ばないラケットでは力んで打つ必要があるというように、ラケットの性能はボールを打つときの動きに大きな影響を与えます。
そのため、飛びすぎるラケットでは足を止めて手だけで打つようなスイングになったり、飛ばないラケットでは上半身に力みが出たりします。
偏った性格のラケットでスタートすると、それに合わせた打ち方になってしまい、別のラケットに持ち替える際に苦労することになります。

初心者向けは価格対応

そうしたことから、世の中にある初心者向けのラケットというのは「価格面で初心者向き」であって、「初心者の方が易しく打てるラケットではない」とご理解下さい。
もっと言えば、ある程度経験を積んだ一般プレイヤーが初心者用のラケットで打った場合、「打ちにくい」と感じる可能性が高いでしょう。

何かのスポーツを新たに始める場合、長く続けられるかどうか分からないし、最初はラケットの他に用意するものもあるしということで、ラケットだけにあまり予算をかけたくないということがあります。
そういうニーズに合ったものが初心者向けのラケットということです。

「素材」に注意

でも、破格に安いラケットの購入には注意が必要です。
というのも、新品で1万円を切るような値段のものはアルミなどの金属が使われているケースがあるので、商品説明の中の「素材の表記」はチェックしてください。
一般的なラケットはグラファイト(カーボン)製なので、それらに比べると金属が使用されているラケットは打ったときの手応えが硬く感じます。

「軽いと楽に打てる」は間違い

テニスはプレー中ずっとラケットを振り続けるスポーツなので「ラケットが重いと腕が疲れる」と考えがちですが、これは落とし穴で、実際には、軽いほうが疲れるケースが少なくないのです。
というのも、ラケットを手に持って振るだけなら軽いほうが楽なのは間違いないのですが、ラケットの用途は「振る」ことではなく「ボールを打つ」ことだからです。
そこでキーになるのは「ボールの重さ」で、硬式テニスのボールは約60gあって、これがある程度のスピードで飛んで来てラケットに当たると、それなりの衝撃が発生します。
そして、軽いラケットはその衝撃に負けやすいので、プレイヤーはボールに負けまいとして力を入れるようになるのですが、打つたびに力を入れていては疲れてしまうわけです。
なので、軽いラケットのほうが疲れるという現象が起きるのです。
もちろん、初心者が最初から速いボールを打ち合うことはないので、軽すぎるラケットでも最初だけは弊害を感じないかもしれません。
でも、上手くなるにつれて打ち合うボールのスピードも徐々に上がるので、そこで弊害が発生するのは困ります。
ですから、重いラケットは負担が大きいと考えて、やみくもに軽いラケットを探そうとするのはちょっと危険です。
もちろん、重ければ良いということではないので、先述の「偏りがないものを選ぶ」という姿勢が大切です。

できるだけ易しく打てるラケット

初心者であっても、身体に合うラケットでプレーしたほうが早くうまくなるのは当然で、そういう意味では上級者と同じです。
というより、経験が少ない分だけラケットの影響を直接受けてしまうので、上級者より「合うラケット」の必要性が高いと言えます。
合わないラケットを使っているとボールの飛びが不安定になってミスが増えるので、「テニスは楽しい!」と感じるためには、できるだけ易しく打てるラケットが必要です。
そういう意味では初心者の方のラケット選びはかなりハードルが高いと言えます。

テニス専門店が安心

なので、お勧めしたいのは「テニス専門店での購入」です。
スポーツ量販店と言われるようなスポーツ全般を扱っているショップにもテニス用品の売り場はあるはずですが、そこよりも、テニスだけを扱っている専門店で買うことをお勧めしたいと思います。
もちろん、テニス専門店なら安心でスポーツ量販店はダメという単純なことではありませんが、専門店の場合はスタッフがテニス経験者であることが多く、先述したような「安すぎるラケット」や「軽すぎるラケット」を買ってしまうリスクが比較的少ないと思われるからです。
テニス初心者の方が専門店に行くのはハードルが高いと思われるかもしれませんが、テニスの楽しさを拡散したいと考えているテニスショップであれば、親身になっていろいろ教えてくれるはずです。

※この記事の解説では「ラケットの重さは何gが良いのか、値段はいくらくらいが妥当なのか」等々の知りたいことの具体的な答えが見つからなかったかもしれません。
でも、テニスラケットの場合、「その答えは人それぞれ」なので、やはり、個別に対応してくれる専門スタッフにお任せするのが一番だと思います。

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