| ● ボールとラケットの衝突 |
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テニスがラケットを手に持って振りつづけるスポーツです。そのため、腕に負担をかけないことを重視すれば、ラケットのスイングウェイトの理想値はゼロです。操作性を良くするためには限りなく軽いラケットが求められます。
ですが、振るという面ではなく、ボールを打つという面から見ると、ラケットのスイングウェイトは軽いと弊害が大きいのです。
テニスのショットについて「ボールとラケットの衝突」という見方をすると、スイングウェイトの影響を理解しやすいと思います。 |
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| ● 衝突のエネルギー |
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硬式テニスのボールの重量は約60gあります。このボールの衝突時のエネルギーは飛んでくるスピードの二乗に比例して大きくなります。ボールスピードが速くなるほど、格段に衝撃が大きくなるのです。
そのボールとぶつかるのはラケットのフェース部分で、スイングウェイトの数値が大きいほどボールの衝突に耐えることが容易になります。子供がぶつかってきたら普通の大人はよろけますが、子供のぶつかる相手が関取だったらビクともしないのと同じです。スイングウェイトが重ければ速いボールにも押されないということです。
この場合、グリップ部分の重量がいくら重くても、その位置はボールがぶつかるフェース部分から遠いので、ボールとの衝突の際にはあまり役に立ってくれません。
全体重量が重くてスイングウェイトが軽いラケットは、フェース部分が軽くグリップ部分が重いと判断できますが、そういうラケットでは全体重量が重くてもインパクトでボールに押されやすくなります。ということは、全体重量が重いかどうかは衝突時の安定性には直接の関係がないのです。 |
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| ● 打ち合うボールスピードとスイングウェイト |
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打ち合うボールのスピードが速ければ速いほど、そのエネルギーに対抗するためにはスイングウェイトの大きいラケットが必要になります。プロ選手のようなスピードで打ち合うためには、通常市販されているものよりスイングウェイトが重いものが必要になるわけです。
逆に、遅いボールを打ち合う際にはスイングウェイトの数値は小さくて良いのです。初心者同士で打ち合うのに、わざわざ取り回しの重いラケットを使う必要はありません。ただ、初心者といってもすぐに上達しますので、打ち合うボールはだんだん強くなります。どれくらい先を見通すかによって、必要なスイングウェイトの数値も変わってきます。 |
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| ● スイングウェイトが軽すぎると |
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ラケットのスイングウェイトが必要な数値より軽い時はどうなるでしょう。インパクトの衝撃が大きくなって、押される感じが強くなり、オフセンターヒットでも面のブレが大きくなります。そういう場合、対抗策としてはスイングスピードを上げるしかありません。重さの面で不足するエネルギーをヘッドスピードでカバーすることになります。
よく、「軽いラケットでは大振りしてしまう」といわれるのは、軽いから振りやすくてつい振ってしまうというのではなく、振らないと飛ばないから大きく強く振らざるを得ないということなのです。 |
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| ● スイングウェイトが重すぎると |
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ラケットのスイングウェイトが重い時はどうなるでしょう。インパクトの衝撃は小さく、面の安定性は増します。良いことばかりのようですが、マイナス面としてはスイングスピードを上げにくくなります。
スイングウェイトが重いから素早く振りにくいという面もありますが、重い上に速く振るとボールが飛びすぎてしまうため、飛びをコントロールするためにスイングスピードを落とさざるを得ないのです。全体にゆったりとしたリズムになりがちです。
また、インパクトの衝撃が小さくなるため、ショートクロスやロブなどの弱いインパクトのショットで手応えが分かりにくくなるという傾向があります。 |
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| ● スイングウェイトと振り遅れの関係 |
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スイングウェイトが重いから振り遅れるという判断は、極端に大きい数値の時以外は正しくありません。
通常、ラケットを振り出すタイミングは、ラケットを振り出す時の重量感(重さの手応え)をもとに逆算して決められています。「この重量感であれば、これくらいから振り出せばインパクトに間に合う」というような感じです。そのため、ラケットを持ち替えてスイングウェイトが重くなったり軽くなったりすることでタイミングが狂うことはあります。
ですが、それはあくまで持ち替えた時だけのことで、しばらく使ってその重量感に身体が慣れてしまえば、多少の数値の大小で振り遅れたりすることはありません。使い慣れたラケットで振り遅れることが多い場合は、別な原因を探したほうが良いでしょう。(この場合のヒントは「目の使い方」です)
ですから、今使っているラケットが、プレー後に腕がだるくなるほど操作感が重い場合以外は、スイングウェイトを軽くすることで振り遅れを無くそうとしても、効果はないでしょう。かえって、軽すぎるスイングウェイトの弊害に直面する可能性があります。 |
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| ● スイングウェイトと重量 |
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スイングウェイトの数値が同じ2本のラケットで、全体重量が280gと310gというように30gくらい異なる場合、その30gの差はグリップ部分にあると推定できます。スイングウェイトが同じであればフェース部分の重さは同じくらいだと判断できますが、スイングウェイトの数値にあまり影響の出ないグリップ部分の重さの違いによって全体重量に差が出ているのです。
こうしたケースでは、スイングウェイトの影響による飛びや安定感に違いは出ませんが、スイング感覚は違ってきます。
グリップに重量感があって持ち重みを感じるラケットは、ラケット全体をボールにぶつけるようなスイングに向いています。昔のラケットは全てこんな重量配分でしたが、オーソドックスな重量配分はオーソドックスなスイングに向いているわけです。
グリップ部分にあまり重量感を感じないラケットは、ヘッドを速く回すスイングに向いています。
同じスイングウェイトで重量の差が5g以内であれば、実用上はほとんど違いを感じないでしょう。グリップテープの重量は4gくらいですが、グリップテープを巻いたからといって振り感覚が変わったと感じる方は少ないのと同じです。
ラケットを選ぶ際はまず始めにスイングウェイトを選び、次に重量の数値を確認するという順序で良いと思います。 |
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| ● スイングウェイトを選ぶ |
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同じモデルでもスイングウェイトの数値はラケット1本1本で異なります。スイングウェイトのバラツキ範囲の大きさはモデルによって差がありますが、大きなものでは30ポイントぐらいになります。その場合、スイングウェイトが300のラケットと270のラケットでは振った感覚はもちろんのこと、安定性や衝撃感、パワーの面でも大きな差が出ます。全く別ものと言っても良いでしょう。
ラケット自体の性能がプレイヤーに合っていても、スイングウェイトの選択を間違えると台無しになってしまいます。 |
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| ● スイングウェイトとストリングの硬さ |
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ラケットのスイングウェイトが軽い場合は、ストリングの張り上げ時の硬さ(面圧)を柔らかめにしないと使いにくくなります。スイングウェイトが軽いことによってボールが飛びにくかったり、面がぶれやすかったり、インパクトの衝撃が強かったりしますが、面圧が柔らかければそれらのマイナスを多少は改善することができます。反対に、そうした状態で硬く張るとマイナス面がさらに強調されることになります。
スイングウェイトが重い場合は、飛びをコントロールするために、あまり柔らかく張らない方が良いでしょう。柔らかめに張るとインパクトの感触が弱くなりすぎて、飛びの調節がしにくくなる傾向があります。 |
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| ● スイングウェイトの違いはどのくらいから分かる? |
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スイングウェイトの2~3ポイントの差を判別するのは実際には難しいでしょう。5ポイント程度から分かり始めるのが一般的です。10ポイント違うとボールの飛びも変わってきます。同じ面圧だとスイングウェイトの重い方が飛びます。
TENNIS-ONEで在庫しているラケットは全てスイングウェイトが計測されており、1本1本に表示されています。数値の範囲は250~350(㎏×c㎡)くらいです。
お買上げいただいたラケットのウェイト関係の数値は一人一人のお客様固有のデータとして保管されますので、新たにご購入される際のスイングウェイト選択の目安としてご利用いただけます。
「この間買ったラケットと同じものをもう1本!」というオーダーにも、即対応できます。 |
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| ● ジュニアの場合はスイングウェイトを重視して重量は軽目を! |
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テニスはジュニアプレイヤーにとって過酷なスポーツです。というのは、身体が小さく筋力が弱いのにもかかわらず、コートの広さと使用するボールは大人と同じだからです。
使うボールがジュニア用の軽いものであれば、ラケットについてもスイングウェイトが軽くて取り回しに負担のかからないものを選べば良いのですが、試合に出るようなレベルになると大人と同じボールを使います。大人と同じ約60gの重さのボールを打ち合うには、ある程度のスイングウェイトの重さが必要になります。
スポンジボールやロープレッシャーボールを使って行われるジュニアのレッスンで使用していたラケットで、普通のボールを打ち始めるのは避けたほうが良いでしょう。
それでも、山なりボールを打ち合っているうちはまだ良いのですが、大人と同じくらいのスピードで打ち合うようになると、大人と同じくらいのスイングウェイトがないと筋力が弱いために打ち負けるようになります。
筋力が弱いので軽く振れるものを使いたいのですが、打ち合うボールスピードが速くなればなるほど、それに合わせてスイングウェイトが大きくないと、かえって辛いのです。
つまり、軽くなければ自由に取り回せないが、重くないとうまく打ち返せないため、適切なスイングウェイトの範囲が非常に狭くなります。使える筋力が限られているからこそ、スイングウェイトの選択には慎重さが要求されます。
言葉で言うと、「自由に振れる範囲で最大限のスイングウェイトを選ぶ」ということですが、実際には、コートで動きを見ながら判断してあげる必要があります。
その際に「ラケットの重量」は、打ち負けないためには必ずしも必要なものではありませんので、身体の負担を減らすためにも軽いものが良いでしょう。
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